東大准教授に教わる「人工知能って、そんなことまでできるんですか?」
東大准教授に教わる「人工知能って、そんなことまでできるんですか?」
- 作者: 松尾豊,塩野誠
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/中経出版
- 発売日: 2014/10/15
- メディア: 単行本
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この本の中で一番印象に残った個所
なんだその「そもそも人間は人工知能を作るためにあったのだ」という倒錯した考えは!!
これを読んで私が思い出したのが、ニーチェのツァラトゥストラです。人間のあとを継ぐべき超人が、生物ではなく機械だったなんて、ニーチェは想定していなかったんじゃないか、と・・・・・。それでもニーチェは超人を説くのか、と・・・・・。
それでツァラトゥストラは群集にむかってこう語った。
「わたしはあなたがたに超人を教える。人間とは乗り超えられるべきあるものである。あなたがたは、人間を乗り超えるために、何をしたか。
およそ生あるものはこれまで、おのれを乗り超えて、より高い何ものかを創ってきた。ところがあなたがたは、この大きい潮(うしお)の引き潮になろうとするのか。人間を乗り超えるより、むしろ獣類に帰ろうとするのか。
人間にとって猿とは何か。哄笑の種、または苦痛にみちた恥辱である。超人にとって、人間とはまさにこういうものであらねばならぬ。哄笑の種、または苦痛にみちた恥辱でなければならぬ。
- 作者: ニーチェ,手塚富雄
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1973/06/10
- メディア: 文庫
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近い将来、ある臨界点を超えた人工知能は、人間のおよびもつかない速さでネット上のあらゆるビッグデータを分析し、仮説をたて、どんな人間よりも迅速に未来を予測し、自己の目的の達成のために(その目的が何なのか、まったく予想がつかないが)効果的な手段をとって前進するのではないでしょうか? そのような人工知能にとって「人間とはまさにこういうもので」あるように見えるのではないのでしょうか?