３０日の「薔薇十字団」で薔薇十字団をウィーナーのサイバネティクスに結び付けてしまいましたが、それには、なによりも「よみがえるウィーナー」で書いたような科学者の結社というイメージが私の中で作用していたためです。そしてウィーナー自身が「サイバ…

薔薇十字団 (文庫クセジュ)作者: ロランエディゴフェル,田中義広出版社/メーカー: 白水社発売日: 1991/10/01メディア: 新書 クリック: 6回この商品を含むブログ (4件) を見るこの本は真面目に薔薇十字団のことを調査するにはとてもよい本です。薔薇十字団と…

ここのところ、ロットサイズ縮小の効果について、 ロットサイズ バッチサイズ ロットサイズ縮小によるバッチ待ち時間バッチ内待ち時間短縮効果の再考 「ザ・ゴール」でのバッチサイズ縮小の記述の検討 [ロットサイズと処理時間の変動係数の関係:title=ロット…

２５日の「ザ・ゴール」でのバッチサイズ縮小の記述の検討の最後で バッチサイズを半分にした時、ジョブの到着間隔の変動係数や装置処理時間の変動係数は本当に変わらないのでしょうか？ と問いを発しましたが、装置処理時間の変動係数については、２６日の[…

２６日のロットサイズと処理時間の変動係数の関係で確率的に処理時間が変動する場合をもっと包括的に議論します。これは、同一の確率分布を持つ独立な複数の確率変数の和の平均、標準偏差、変動係数を求める問題になります。 同一の確率分布を持つ個の確率変…

２５日の「「ザ・ゴール」でのバッチサイズ縮小の記述の検討」の最後で バッチサイズを半分にした時、ジョブの到着間隔の変動係数や装置処理時間の変動係数は本当に変わらないのでしょうか？ と問いを発しましたが、ここではまず、装置処理時間の変動係数に…

２２日の「バッチサイズ」の最後で宿題にした どうしてバッチサイズを半分にすればキュータイムとウエイトタイムも半分になる、と言えるのか？ について、考察を述べます。「ザ・ゴール」と「Factory Physics」とでは用語が異なっています。「ウエイトタイム…

「生」と「死」のウィーン―世紀末を生きる都市(まち) (講談社現代新書)作者: ロート美恵出版社/メーカー: 講談社発売日: 1991/03メディア: 新書この商品を含むブログ (1件) を見るこれはハプスブルク家が主題の本ではなく、ウィーンの近現代芸術思潮を述べた…

蛮族の侵入―ゲルマン大移動時代 (1974年) (文庫クセジュ)作者: ピエール・リシェ,久野浩出版社/メーカー: 白水社発売日: 1974メディア: ?この商品を含むブログ (1件) を見るこの本はゲルマン民族の大移動を扱っていますが、フランスで出版された本のせいか、…

１９日のロットサイズの中で、サイクルタイム短縮効果について、あまり数学的に正確に書かなかったので、ここで補足します。短縮されるのは、 サイクルタイム＝搬送時間＋キュー時間＋セットアップ時間＋処理時間＋バッチ待ち時間＋バッチ内待ち時間＋部品待…

ロットサイズで述べたのとほぼ同じことが、エリヤフ・ゴールドラットの「ザ・ゴール」ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か作者: エリヤフ・ゴールドラット,三本木亮出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2001/05/18メディア: ペーパーバック購入: 32人…

バラッチこと漫画家の西原理恵子氏の元夫、カモちゃんこと鴨志田穣（かもしだゆたか）氏が昨日なくなったことを「はてなキーワード」で知った。４２才、腎臓がんだそうだ。酔いがさめたら、うちに帰ろう。作者: 鴨志田穣出版社/メーカー: スターツ出版発売日…

ロットサイズのところでタクト時間という用語を用いました。この用語とキャパシティ、処理時間の関係をまとめておきたいと思います。Factory Physicsが主に扱っているのは、下図 に示すようなジョブが装置で処理されている時には他のジョブは処理を待たなけ…

Factory Physicsの法則（搬送バッチの構成）を前にご紹介をしましたが、これを半導体ファブ（＝工場）に適用することを考えて見ます。半導体ファブに用語を合わせると、ジョブはウェハ、搬送バッチはロット、ということになります。 ある装置がウェハを処理…

アッチラとフン族 (文庫クセジュ 536)作者: ルイ・アンビス,安斎和雄出版社/メーカー: 白水社発売日: 1973/07メディア: 新書購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (3件) を見るフン族は元々、中国の万里の長城の北にいた蛮族、匈奴であった「と言わ…

インド文明の曙―ヴェーダとウパニシャッド (1967年) (岩波新書)作者: 辻直四郎出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1967/01/20メディア: 新書この商品を含むブログ (1件) を見るこの本も古い本で、私が捨てられなくなった本です。何度も引越ししているので、そ…

待ち行列の考察における装置モデルの改善で下図のような装置モデルを考察しましたが、これにはいろいろ問題があります。 図１：タクト時間を導入した装置モデル 故障の考慮 まず、このモデルの考察を簡単にするために 先頭の処理部である処理部１の処理時間…

Kingmanの近似式とその拡張で、ステーション前のジョブの待ち時間を推定する式を紹介しました。 ・・・・（１） しかし、この式のもとになっている待ち行列のモデル における製造装置の考え方は非常に単純化されたものであり、ジョブは製造装置で一度に１個…

Kingmanの近似式とその拡張でWhittの近似式 ただし ：キューでの待ち時間 ：ジョブの到着間隔の変動係数。（変動係数とは、標準偏差／平均 のこと） ：装置処理時間の変動係数。 ：装置の利用率 ：装置台数 ：装置の平均「実効」処理時間 を紹介しましたが、…

デカルト (岩波新書)作者: 野田又夫出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1966/07/20メディア: 新書 クリック: 10回この商品を含むブログ (5件) を見る小さな本であり、古い本（１９６６年初版）でありながら要所を押さえたデカルトについての解説書です。 私は…

変動係数は、確率変数のバラつき具合を示す、無次元の数値で、その定義は、下の式の通りです。 変動係数＝標準偏差／平均 平均で割ることにより、変動係数の次元のない数になります。 平均で割ることの意味は、例えば、重さについて、アリの体重のばらつきが…

id:elmikaminoさんとさせていただいている最近のコメントのやりとり id:elmikaminoさんの【写真】【生活】【思想】路地的なるもの 上記へのコメント 私の【私の本棚】【日本神話】出雲神話 上記へのコメント id:elmikaminoさんの[【思想】数億の目と破壊的性…

第３章のセクション１０で、もうひとつ私がひっかかったのは「バッファー・マネジメント」という言葉です。これの意味するところがよく分かりません。「バッファー・マネジメント」の登場するところを以下に引用します。 「ええ、もちろん」ゲリーは胸を張る…

そもそも何のためにFactory Physicsを勉強しているのか、その目的を明示しておりませんでした。究極の目的は、儲かる工場運営をするためでしょう。しかしFactory Physicsは直接、儲け方を教えるものではありません。 上の図は、Factory Physicsの第６章 製造…

キメラ―満洲国の肖像 (中公新書)作者: 山室信一出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2004/07/01メディア: 新書購入: 2人 クリック: 34回この商品を含むブログ (48件) を見る題名の「キメラ」はギリシア神話に出てくる怪物キマイラのことで、著者はＦ・ノイ…

法則（ベストケースのパフォーマンス）と現実的なワーストケースをFactory Physicsの本に書いてある通りに紹介しましたが、これについては補足と修正が必要であると私は考えています。 まず、（正味処理時間）が１つしかないところから、この法則は単一ラウ…

ボトルネック・ステーションとは、工場の中で利用率が最大のステーションです。工場のキャパシティはボトルネック・ステーションのキャパシティによって決定されます。しかし、工場のキャパシティが常にボトルネック・ステーションのキャパシティに等しいか…

法華経―真理・生命・実践 (中公新書 (196))作者: 田村芳朗出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 1969/07/01メディア: 新書この商品を含むブログ (5件) を見るこの本を買ったのは、法華経を読んでもやっぱり分からないから、解説書のつもりで買ったのだと思…

出雲神話 (講談社現代新書)作者: 松前健出版社/メーカー: 講談社発売日: 1976/07/23メディア: 新書購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (6件) を見るこの本も古くに買った本で、今回、読み直してみたらページがはがれそうになりました。調べてみる…

Factory Physicsでの用語ではサイクルタイムとリードタイムは別の意味で使われています。サイクルタイムは対象となるラウティングの区間を通過するのに実際にかかった時間を意味しますが、リードタイムは通過する時間の目標値を言います。つまりサイクルタイ…