2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

エーゲ海のある都市の物語:ミレトス(書き残したこと2):ディデュマ(2)

このディデュマの神託に関する逸話をヘロドトスは伝えています。キュメという都市が中心の話なので、この「エーゲ海のある都市の物語:ミレトス」では取り上げなかったのですが、ディデュマがミレトスの領土内にあることから、ミレトスの話として取り上げて…

エーゲ海のある都市の物語:ミレトス(書き残したこと2):ディデュマ(1)

ディデュマのアポロンの神殿の遺跡 「(17):サルディスへ」で、私は以下のようなことを書きました。 ヘカタイオスは、ならば、どうしても反乱を起すというのであれば、と、別の案を述べました。ミレトスが戦う上では制海権を掌握することが重要である。…

エーゲ海のある都市の物語:ミレトス(書き残したこと):レラントス戦争

英語版のミレトスの項目に、「ミレトスはBC8世紀のレラントス戦争に巻き込まれた都市のひとつであった。Miletus was one of the cities involved in the Lelantine War of the 8th century BC.」という記述があるのをあとで見付けました。これは「(2):ミ…

エーゲ海のある都市の物語:ミレトス(24.最終回):復興

ミレトスの町は、ペルシアの支配を脱した年、BC479年から都市改造を始めます。それによって出現したのは右の地図が示すような碁盤の目状に道が走る、日本で言えば平安京のような構造の町です。このような碁盤の目状の都市プランをヨーロッパの都市計画関係で…

エーゲ海のある都市の物語:ミレトス(23):ペルシア戦争

イオニアの反乱は、歴史上有名なペルシア戦争への導火線でした。ペルシア王ダレイオスは、イオニアの反乱にギリシアのアテナイとエレトリアが加担したことを口実に、ギリシア本土に攻め込むことを決意しました。「ミレトス(22):ミレトス陥落ののち」の…