2007-10-01から1ヶ月間の記事一覧
10月23日のエントリー、渋滞学で紹介しました「渋滞学」渋滞学 (新潮選書)作者: 西成活裕出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/09/21メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 100回この商品を含むブログ (147件) を見るを読み終わりました。期待以上に面白…
法則(ボトルネックの重要性): ボトルネック・ステーションが一時間遊ぶ(処理を行わない)ことは、工場全体が一時間遊ぶことに等しい。 ボトルネック・ステーションが工場のキャパシティを決定しているので、ボトルネック・ステーションが一時間遊ぶ(処…
法則(バランスのとれた工場): ボトルネック・ステーションが多数存在する工場は不安定な工場である。 バランスのとれた工場というのは、その工場で生産する各製品のラウティングと製品ミックス(=プロダクト・ミックス)が与えられた時に、各ステーショ…
法則(ボトルネックの存在): 工場には、そのキャパシティを決定するボトルネック・ステーションが通常1つ、存在する。 ボトルネック・ステーションの定義にあるように、ボトルネック・ステーションとは、その工場で生産する各製品のラウティングと製品ミ…
私の日常に現れた古代エジプト神話で少し述べましたが、フェニックスの伝承の元もとの発祥の地はエジプトです。しかし、これをフェニックスに近い名前で呼んだのは前5世紀のギリシア人ヘロドトスがその著書「歴史」においてだと思います。そこでは意外なこ…
これは「「ザ・ゴール」から抽出した法則(蒸留済み)」を受けての「今の時点での生産システムの諸法則」の改訂版です。 生産システムの諸法則(07/10/26改訂版) 法則(リトルの法則): WIP(Work in process: 仕掛)。 スループット。単位時間あたり…
ヒトラー暗殺計画 (中公新書 (744))作者: 小林正文出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1984/10メディア: 新書 クリック: 2回この商品を含むブログ (5件) を見るこれは私の好きな本です。緊迫感があります。この本の中に「悪運強いヒトラー」という章節があ…
梅田望夫氏と齋藤孝氏の対談「大人の作法(前編)」を読んで、そこに登場する「ロールモデル」という考え方に興味を持ちました。その中で、齊藤氏は 福澤諭吉も、ロールモデルとして消費する対象の一人です。諭吉だけでなくて、好きで自分に似ていると思う人…
渋滞学 (新潮選書)作者: 西成活裕出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/09/21メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 100回この商品を含むブログ (147件) を見る「ただただしさん」の「ただのにっき」の「渋滞学(新潮選書)(西成 活裕)」を読んで興味を持ち…
今年のISSMで、この[ファブ内物流の論理を求めて]のエントリーに関係しそうな論文がいくつかありましたが、AMDの論文 The Effects of Small Lot Manufacturing on AMHS Operation and Equipment Front-End Design は、私が「「ロットサイズ縮小による…
雨があがってよく晴れた昨日の朝、川沿いを自転車で走っていたら、 川の中にある白いプラスチックのブイのようなものの上にアオサギがとまってただずんでいるのが目に入りました。私には一瞬、それがエジプトの壁画か死者の書のような巻物に出てくる絵のよう…
これは、ウィーナーの「サイバネティックス」にある言葉です。テュケーはギリシア神話の「運、偶然」の女神、アナンケは「必然」の女神です。古くからの生気論と機械論の論争を量子力学の登場まで概括した科学的かつ哲学的な議論の最後に、こういう文学的な…
「ザ・ゴール」から抽出した法則で述べたことを整理します。 「ザ・ゴール」から抽出した法則(蒸留済み) 1.工場には、そのキャパシティを決定するボトルネック・ステーションが通常1つ、存在する。 2.ボトルネック・ステーションが多数存在する工場は…
ここでは、「ザ・ゴール」から法則を抜き出すで提案したことの一応の結果を示します。 「ザ・ゴール」から抽出した法則 1.需要とバランスをとらないといけないのは生産能力ではなく工場の中での製品フローである。(p.218) 正直なところ私はこれの意味する…
「ザ・ゴール」から法則を抜き出すの続きです。 最後の「Ⅷ 新しい尺度」を読み終えました。しかしここにはジョナは登場しません。主人公のアレックス・ロゴは成長して、自分で、あるいは同僚たちと協力して問題解決をするようになったからです。そこではジョ…
「ザ・ゴール」から法則を抜き出すの続きです。「Ⅵ つかの間の祝杯」から 「ところで、以前君に『みんながいつも働いている工場は非常に非効率的だ』と言ったのを覚えているかね。これで、その意味もわかってもらえそうだ」(p.318) 引用すると長くなるので…
「ザ・ゴール」から法則を抜き出すの続きです。 「Ⅴ ハービーを探せ」からジョナがいう生産システムの法則(あるいはルール)のようなものを抜き出します。 「・・・『生産能力』を需要に合わせては駄目だ。需要に合わせないといけないのは工場の中での製品…
ブルゴーニュ家 (講談社現代新書)作者: 堀越孝一出版社/メーカー: 講談社発売日: 1996/07/16メディア: 新書購入: 2人 クリック: 14回この商品を含むブログ (10件) を見る一時期、ヨーロッパ君主の家系図に「ハマっていた」ことがありまして、その関連でこの…
「ザ・ゴール」から法則を抜き出すの続きです。 「Ⅳ ハイキング」を読み終えました。ここは依存的事象と統計的変動が組み合わさったシステムの挙動を示す重要な章なのですが、ここからも法則あるいは格言めいたものは見つかりませんでした。一つ気になったの…
錬金術 (文庫クセジュ)作者: セルジュ・ユタン,有田忠郎出版社/メーカー: 白水社発売日: 1972/12/05メディア: 新書 クリック: 2回この商品を含むブログ (8件) を見る「錬金術」という言葉は随分古くから私の精神につきまとっていた言葉です。最初は高校生の…
「ザ・ゴール」から法則を抜き出すの続きです。 「Ⅱ 恩師との邂逅」でジョナが初めて登場しますが、法則あるいは格言めいたものは登場しませんでした。ただ、気になる言葉として以下がありました。 「生産性とは目標に向かって会社を近づける、その行為その…
「ザ・ゴール」から法則を抜き出すのつづきです。「Ⅰ 突然の閉鎖通告」を読み終えたのですが、まだジョナが登場せず、ジョナのつぶやく謎めいた「法則」(むしろ格言か?)が登場しません。 その代わり、変なことに気を取られました。「ザ・ゴール」と「ザ・…
もう一度、ゴールドラットの「ザ・ゴール」 ザ・ゴール 企業の究極の目的とは何か [ エリヤフ・M.ゴールドラット ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > 小説・エッセイ > 外国の小説ショップ: 楽天ブックス価格: 1,728円 を読み直して、生産システムの法則にな…
ここの記述は古いのでこちら「今の時点での生産システムの諸法則」のほうを見て下さい。 本「Factory Physics」に乗っている、生産システムの諸法則について「Factory Physicsの法則・定義・系の一覧」で紹介しましたが、「Factory Physicsの法則・定義・系…
物語 古代ギリシア人の歴史 (光文社新書)作者: 周藤芳幸出版社/メーカー: 光文社発売日: 2004/07/16メディア: 新書 クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る「物語 ****の歴史」というシリーズはもともと中公新書のシリーズですが、光文社新書が…
法則(変動の集約): 変動の発生源を複数集めることによって、変動の悪影響を小さくすることが出来る。 本「Factory Physics」ではこれを「変動のpooling」と呼んでいます。この「pooling」をどう翻訳するか迷いましたが結局「集約」と訳すことにしました。…
本「Factory Physics」では、最後に「Factory Physicsは何であるか」「将来それから何を我々は期待できるか」について述べて、この本を閉じています。それを要約して紹介します。 Factory Physicsは製造の科学のための出発点である。 製造管理者がどちらの方…
これは「搬送時間ありM/G/1のサイクルタイム定理」の補足です。到着発生確率密度が時間の経過に対して一定である場合、その到着の間隔が指数分布になる理由を以下に説明します。 時刻0の時に到着が発生したとします。次の到着がとの間に発生する確率を…
「搬送時間ありG/G/1のサイクルタイム定理の意味」で述べた、ロット到着間隔が指数分布の場合の定理について述べます。 ロット到着系列、すなわちロット到着時刻の集合、の個々の到着時刻にTLを足して別のロット到着系列を作成する、という作業を考察…
TLが一定の場合のG/G/1のサイクルタイム定理の意味するところをさらに検討します。 この定理によればロードポートネックが存在しない場合、TLが一定であれば、M2にM1と同じロット到着系列を与え、その時のサイクルタイムにTLとTUの平均値を…