2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「誰かがいつかミノア語の解読に成功するだろう。」 サイラス H. ゴードン(Cyrus H. Gordon)とミノア線文字A(4)

グレイ A. レンズバーク(Gray A. Rendsburg)著 しかしながら完全に誠実に言うならば、ミノア語がセム語であるという立場を支持する学者のほとんどはゴードン自身の学生(M. C. アストゥー、D. ネイルマン、G. A. レンズバーク、R. リチャード、J. M. サッソ…

「誰かがいつかミノア語の解読に成功するだろう。」 サイラス H. ゴードン(Cyrus H. Gordon)とミノア線文字A(3)

グレイ A. レンズバーク(Gray A. Rendsburg)著 ゴードンは1961年に公刊された2冊の本、W. C.ブライスの「クラスAのミノア線文字で書かれた銘文(1961)」とシドニー・デイヴィスの「ファイストス円盤と、プシクロとファイストス出土のエテオクレタ語銘文(196…

「誰かがいつかミノア語の解読に成功するだろう。」 サイラス H. ゴードン(Cyrus H. Gordon)とミノア線文字A(2)

グレイ A. レンズバーク(Gray A. Rendsburg)著 1956年、マイケル・ヴェントリスとジョン・チャドウィックは彼らの重要な著書「ミュケナイ時代ギリシア語の文書(ヴェントリスとチャドウィック 1956)」を公刊した。現代の考古学的研究と文献学的研究において…

「誰かがいつかミノア語の解読に成功するだろう。」 サイラス H. ゴードン(Cyrus H. Gordon)とミノア線文字A(1)

グレイ A. レンズバーク(Gray A. Rendsburg)著 グレイ A. レンズバーク(Gray A. Rendsburg)著の「"Someone will succeed in deciphering Minoan"--Cyrus H. Gordon and Minoan Linear A」 http://jewishstudies.rutgers.edu/component/docman/doc_view/90-so…

アテナ・コンプレックス

私の心にはアテナ・コンプレックスとでも名付けられそうなものがある。幼少の頃からギリシア神話に登場する女神アテナが好きだった。ラジオで聞いたオッデュセイアでのオデュッセウスとアテナ。星座の物語で知ったペルセウスとアテナ。大学になってから知っ…

けふは、存在者たちと、ほんたいろん(本体論:おんとろぎい)的なことを議論して過ごした。

おまえのレーゾン・デートル(存在理由)は何? と、青い物体に向かってケンカを売る。 おまえは・・・・・。 でも、おまえの姿はいとおしいね。オレと同じように月日を経た、ただずまいをしているね。 「存在者達」という漫画を描きたい。

最近、考えていること

あまり考えがまとまっていないが、最近、Factory Physics Factory Physics作者: Wallace J. Hopp,Mark L. Spearman出版社/メーカー: Waveland Pr Inc発売日: 2011/06/01メディア: ハードカバー クリック: 1回この商品を含むブログを見る を読み直していて、…

さわやかな朝に

上の動画とは何の関係もないが マリア・ギンブタス(Marija Gimbutas)。考古学者。1921年1月23日リトアニアのヴィリニュスに生れる。 1994年2月2日ロサンゼルスで死去。クルガン仮説の提唱で有名。 この人は線文字Aについて、どのように考えていたのだろう。…

線文字A、ルウィ語説

線文字Aが表している言語が、印欧語の一種であるルウィ語(死語)である、という説は英語版のWikipediaに載っていて、それを読んだ時にはあまり関心がなかったのですが、風間喜代三氏の「印欧語の故郷を探る」 印欧語の故郷を探る (岩波新書)作者: 風間喜代…

クレタ島では複数の言語が話されていたらしいという痕跡

いまだに線文字Aから興味が移りません。これに関する事柄として、時折、ホメーロスのオデュッセイアー ホメロス オデュッセイア〈上〉 (岩波文庫)作者: ホメロス,松平千秋出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1994/09/16メディア: 文庫購入: 11人 クリック: 6…

ギリシア歴史・神話紀行 文・写真:巌谷國士

図説 ギリシア歴史・神話紀行 (ふくろうの本/世界の文化)作者: 巖谷國士写真・文出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2004/08/21メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る著者の巌谷國士氏の名前は私にとっては1970年代に日本に本格的にシュルレ…

男の子の馬鹿ぶりがいとおしい

ここ、伊勢にもゴールデンウィークには観光客が大勢押し掛けまして、それを見ていた私なのですが、最近、小学生低学年ぐらいの男の子に目がいってしまいます。おお、おまえ、後ろ向きに歩いていたり、危ないだろう、とか、やたら無駄に走りまわったり、石垣…

ミノア時代のアクロティリ in サントリニ島

このところずっと線文字Aに興味を持っていて、その流れで、英語版のWikipediaの「サントリニ島(Santorini)」の項の中の「ミノア時代のアクロティリ(Minoan Akrotiri)」の条を翻訳しました。それをアップします。 故スピリドン・マリナトス教授のもとアクロ…

線文字A(Linear A)(4)

線文字Aは、今のギリシアにあたるエーゲ海の島々で、紀元前18世紀から紀元前15世紀にかけて使われた文字であるが、この文字が表す言語は今のところ分かっていない、ということだ。この言語はギリシア語ではないという説が有力で、そうするとエーゲ海の…

線文字A(Linear A)(3)

その都市が栄えるために ゴードン教授の、線文字Aが表している言語が北西セム語である、という説に対しては、線文字Aに現れるセム語と思われる単語が借用語ではないか、という反論があるとのことだ。そこで「古代文字の謎」C. H. ゴードン著 古代文字の謎―…

線文字A(Linear A)(2)

(私は妄想する。)彼女は教えてくれた。 ゴードン教授の主張するように線文字Aの言語がセム語派の1つだとすると、なぜこのような音節文字を使用したかが問題になります。一般にセム語派の言語を表現する文字体系は子音だけを表記する体系です。線文字Aの…

線文字A(Linear A)

エトルリアから興味が横滑りして、いまだ未解読ということになっているエーゲ海の線文字Aに興味が移っている。 1979年に社会思想社から発行された現代教養文庫の「古代文字の謎」C. H. ゴードン著 古代文字の謎―オリエント諸語の解読 (現代教養文庫 988)作…

早朝の宇治橋

神統記に登場するエトルリア

これは自分のための単なるメモ 神統記 (岩波文庫 赤 107-1)作者: ヘシオドス,廣川洋一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1984/01/17メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 22回この商品を含むブログ (14件) を見る BC8世紀のギリシア人ヘシオドスの神統記に…