2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧

デジタルコンピュータに関するウィーナーの勧告についてのメモ

メモしておく ウィーナーは、1940年9月20日付の長い覚書で、10年以上前にブッシュに提供していたアイディアをもとに、それを拡張した計算機設計に関する簡潔な方針を5つ立てている。この新しい方針は、現代的な意味で一人前に機能する計算機について、初めて…

EDVACに関する第一草稿(First Draft of a Report on the EDVAC) 4.素子、同期、ニューロンのアナロジー (フォン・ノイマン著)

4.1. 若干の一般的な見解から議論を進める。 全てのデジタル計算装置は、離散の平衡状態を持つ、若干リレーに似た素子を含んである。そのような素子は、無期限に存在出来る2つ以上の互いに区別出来る状態を持つ。これらは完全な平衡状態であるかもしれず、…

EDVACに関する第一草稿(First Draft of a Report on the EDVAC) 3.検討の手順 (フォン・ノイマン著)

3.1. 2.0の分類が完了したので、今や、装置がそのように分割されるのを見た5つの特殊部分を取り上げ、ひとつひとつ検討することが可能である。そのような検討はこれらの部分のそれぞれについてそれ自身についてと、互いの関係について要求される特徴を明ら…

EDVACに関する第一草稿(First Draft of a Report on the EDVAC) 2.システムの主要下位区分 (フォン・ノイマン著)(2)

2.5. 第3の記述をまとめる。装置は多量のメモリを必要とする。このメモリのさまざまな部分は、その性質や大きくはその目的によって若干異なる機能を遂行しなければならないように見えるが、それにもかかわらずそれはメモリ全体が1つの組織であるように扱い…

外宮、勾玉池にて

梅雨もまた風情があります。

ゲーデルの不完全性定理が分かったような気になった(これで何回目やら)(2)

なぜ、また分からなくなったか、というと、同じように考えて「は偽である」という命題のにこの命題自身に対応する値を代入することが可能ではないか、と思ったからです。こうするとこの命題は実質的に「この命題は偽である」になります。例の古代ギリシアに…

ゲーデルの不完全性定理が分かったような気になった(これで何回目やら)

インフォメーション―情報技術の人類史作者: ジェイムズグリック,James Gleick,楡井浩一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2013/01/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 13回この商品を含むブログ (29件) を見る という分厚い本の中に ゲーデルは“という特定…

EDVACに関する第一草稿(First Draft of a Report on the EDVAC) 2.システムの主要下位区分 (フォン・ノイマン著)(1)

2.1. 複雑な装置の機能を分析する際に、特定の分類で区別することはそれら自身をすぐに示唆する。 2.2. 第1:装置はそもそも計算機であるので、それは算術の基本操作を最も頻繁に遂行しなければならないだろう。それらは加算、減算、乗算、除算 +、―、×、÷…

EDVACに関する第一草稿(First Draft of a Report on the EDVAC) 1.定義 (フォン・ノイマン著)

1.1. 以下の考察は超高速自動デジタル計算システムの構造を、特にその論理的制御を扱う。特定の詳細に進む前に、これらのコンセプトに関する若干の一般的な説明があるのが適切だろう。 1.2. 自動計算システムは、かなりの程度の複雑さを持つ計算を実行するた…

コンピュータ創世記(10)

1948年のクロード・シャノンの論文「通信の数学的理論」の一番分かりやすい功績は情報量という量を定義したことである。この論文は情報量の単位としてビットという単語を提案したが、それは今ではありふれた言葉になっている。情報という、それまで曖昧模糊…

コンピュータ創世記(9)

1946年2月14日にENIACは完成をみた。 ここまでのコンピュータ誕生の流れを振り返ると、以下のようになりそうだ。1930年代末には科学用数値計算の需要が増えていた。特に偏微分方程式の数値計算は独立変数が2つ以上あるため、従来のアナログでは扱いが難しか…

コンピュータ創世記(8)

1945年6月に発表されたノイマンの「EDVACに関する第一草稿(First Draft of a Report on the EDVAC)」は今ではネットからダウンロード出来る(First Draft of a Report on the EDVAC)。これは、当時の時点において、これから建設すべきコンピュータの仕様…

コンピュータ創世記(7)

フォン・ノイマンがENIACのプロジェクトに参加し始めたのは1944年9月だった。このことはまもなくウィーナーに知れたらしい。この年の12月、ノーバート・ウィーナー、フォン・ノイマン、ハワード・エイケンは、さまざまな分野の科学者に、ある学際会議の案内…

コンピュータ創世記(6)

フォン・ノイマンはマンハッタン計画の遂行のために高速計算機を必要としていた。その上、ウィーナーから示唆を受けた神経生理学と電子工学の融合の可能性にも心をひかれていた。不思議なことに彼は、同じくアメリカ陸軍が推進していたENIACのプロジェクトを…

コンピュータ創世記(5)

1943年当時、ノーバート・ウィーナーは何者だったかというと、MITの数学者だった。当時49歳でもう若くはない。彼のそれまでの大きな業績は、確率的にしか未来の値が決まらない信号の解析方法を編み出したことで、これはルベーグ積分と密接に関連している…

大土御祖神社(おおつちみおやじんじゃ) 異界への入口

最近、毎日、夏のように暑いですね。今日はここから、異界に入ります。 異界への入口です。 木々の間に、お見えでした。ご無沙汰しております。 ご無沙汰しております。 そこからさらに五十鈴川を上ります。 4月には桜がきれいだったこのあたりは、今は緑一…