2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

フランソワ・ドマ著「エジプトの神々」を読む(5)

前回のエントリの最後の引用で「レエ(=ラー)はみずからの守護のためコブラのようにかの女(=ハトホル、太陽の目)を額につける。」というくだりがありましたが、これは要するに左の写真にあるような額の飾りのことを言っています。このコブラはウラエウ…

フランソワ・ドマ著「エジプトの神々」を読む(4)

引用を続けます。 アヌゥキスは瀑布近辺の中心地としては最大のセヘル島を独占していた。この女神は、その高い羽毛の被りものがよく物語るとおり、まぎれもないアフリカ的性格をもっていた。しかし、これをサティスのようにエジプト化して、南の国にひきこも…

フランソワ・ドマ著「エジプトの神々」を読む(3)

Wikipediaにエレファンティネ島のクヌゥム神殿の遺跡の写真がありました。 上陸してみましょう。 残念ながら、神殿はほとんど崩れ落ちてしまっています。 ナイル川の水源としてのクヌゥム神 古代のエジプトの神官たちは、エレファンティネにナイル川の水源が…

フランソワ・ドマ著「エジプトの神々」を読む(2)

さて、古代のエジプトが上エジプトと下エジプトに二分されることをお話しました。この本「エジプトの神々」では、上エジプトから神殿の巡礼の旅を始めています。その出発点となるのは「エレファンティネ」というナイル川の中にある島です。 だから、昔のやり…

フランソワ・ドマ著「エジプトの神々」を読む(1)

文庫クセジュの「エジプトの神々」エジプトの神々 (文庫クセジュ)作者: フランソワ・ドマ,大島清次出版社/メーカー: 白水社発売日: 1966/07メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (4件) を見るは、私にとって大切な本のひとつです。…