2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

バランスのとれた平均を持つ超指数分布

いくつかの指数分布の加重平均した分布を超指数分布と言います。ここでは2つの指数分布の加重平均になる超指数分布を考えます。 ・・・・(1) ただし [tex:0 これは平均 の指数分布 と、平均 の指数分布 の加重平均になっています。 バランスのとれた平均を…

アーラン分布

・・・・(1) を次のアーラン分布と呼び、記号で表します。 アーラン分布が正規化されていることの確認 アーラン分布をで0からまで積分すると1になること、つまり ・・・・(2) が成り立つことを数学的帰納法で確かめておきます。 まずの場合(1)は となり、指…

虎口の総統 李登輝とその妻

虎口の総統 李登輝とその妻作者: 上坂冬子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2001/04メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る 台湾の民主化を動乱なしに成し遂げた優れた政治家、台湾の元総統、李登輝とその夫人の半生を柱にして台湾…

QNA読解:5.1 GI/G/1待ち行列(2)

上位エントリー:Word Whitt: The Queueing Network Analyzerの構成 「QNA読解:5.1 GI/G/1待ち行列(1)」の続きです。 平均待ち時間 まずは、平均待ち時間を近似します。これには(QNA読解:I.導入とまとめ(2)でも登場しましたが)KraemerとLangenbac…

QNA読解:5.1 GI/G/1待ち行列(1)

上位エントリー:Word Whitt: The Queueing Network Analyzerの構成 「QNA読解:V. ノードでの混雑」の続きです。このセクションではGI/G/1待ち行列の近似を扱います。最初にこのセクションの構成を概観します。 待ち時間(確率変数)をで表わす。 平均待ち…

QNA読解:V. ノードでの混雑

上位エントリー:Word Whitt: The Queueing Network Analyzerの構成 「QNA読解:4.7 総合」の続きです。ここまででネットワーク内の全てのノードについて、利用率、処理時間の平均、ジョブ到着間隔の2乗変動係数、処理時間の2乗変動係数が求まりました。 …

QNA読解:4.2 トラフィック変動方程式(2)

上位エントリー:Word Whitt: The Queueing Network Analyzerの構成 「QNA読解:4.7 総合」の続きです。ここまでくれば「QNA読解:4.2 トラフィック変動方程式(1)」に登場した一連の式を導出出来ます。要するに「QNA読解:4.7 総合」に登場した式(43) ・…

ブッダ最後の旅

ブッダ最後の旅―大パリニッバーナ経 (岩波文庫)作者: 中村元出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1980/06/16メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 35回この商品を含むブログ (35件) を見る インドのマガタ国王アジャータサットゥはある時ヴァッジ族の征服を考え…

QNA読解:4.7 総合

上位エントリー:Word Whitt: The Queueing Network Analyzerの構成 「QNA読解:4.5 出発(2)」の続きです。「QNA読解:4.5 出発(2)」の最後に登場した最後の式(エ)は、一つ前のノードへの到着の間隔の2乗変動係数が分かっている時に、そのノードを…

ブログの力

興味のない人がほとんどのような「待ち行列理論」あるいは「工場生産の数学的モデル」という話題についてほぼ毎日、数式を羅列しているような私のブログですが、なんとっ! この主題についてある方からメールを頂きました。その方は以前お会いしたことのある…

QNA読解:4.5 出発(2)

上位エントリー:Word Whitt: The Queueing Network Analyzerの構成 「QNA読解:4.5 出発(1)」の続きです。 このセクションでは式(39) ・・・・(39) をさらに改良することを試みています。しかし、それは成功していません。それでもこの試みで出てきた式…

易経 (上)(下)

易経〈上〉 (岩波文庫)作者: 高田眞治,後藤基巳出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1969/06/16メディア: 文庫購入: 9人 クリック: 43回この商品を含むブログ (26件) を見る 易経〈下〉 (岩波文庫 青 201-2)作者: 高田眞治,後藤基巳出版社/メーカー: 岩波書店…

QNA読解:4.5 出発(1)

上位エントリー:Word Whitt: The Queueing Network Analyzerの構成 「QNA読解:4.4 分岐」の続きです。 正直に言いましてこのセクションも私はあまり理解出来ていません。 セクションの目的と結論は明白です。目的はノードから出て行くジョブの出発間隔の2…

QNA読解:4.4 分岐

上位エントリー:Word Whitt: The Queueing Network Analyzerの構成 「QNA読解:4.3 重ね合わせ(2)」の続きです。 このセクションの目的はノードから複数の流れが出て行く場合に(分岐の場合に)、分岐する前の流れの諸パラメータからそれぞれの流れの到…

エジプト神イシスとオシリスの伝説について

エジプト神イシスとオシリスの伝説について (岩波文庫)作者: プルタルコス,柳沼重剛出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1996/02/16メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 20回この商品を含むブログ (8件) を見る 「英雄伝」で有名な古代ローマのギリシヤ人プルタ…

QNA読解:4.3 重ね合わせ(2)

上位エントリー:Word Whitt: The Queueing Network Analyzerの構成 「QNA読解:4.3 重ね合わせ(1)」の続きです。 Whittは前回の最後に登場した式(34) ・・・・・・(34) は改善されるべきだ、と言います。 ところで論文には「重み関数(58)はある重要な一…

QNA読解:4.3 重ね合わせ(1)

上位エントリー:Word Whitt: The Queueing Network Analyzerの構成 「QNA読解:4.2 トラフィック変動方程式(1)」の続きです。 「4.3 重ね合わせ」についてはすでに「QNA(10)(11)へのメモ(1)」「QNA(10)(11)へのメモ(2)」で読解を…

QNA読解:4.2 トラフィック変動方程式(1)

上位エントリー:Word Whitt: The Queueing Network Analyzerの構成 「QNA読解:4.1 トラフィック・レート方程式」の続きです。このセクションの目的は各ノードについて流れの到着間隔の2乗変動係数を(近似的に)求めることです。これがQNAの核心の1つに…

QNA読解:4.1 トラフィック・レート方程式

上位エントリー:Word Whitt: The Queueing Network Analyzerの構成 「QNA読解:IV.内部フロー諸パラメータ」の続きです。 このステップでQNAは個々のノードへの総到着レートを計算する。 とあり、このセクションの中心となる式は「トラフィック・レート方程…

QNA読解:IV.内部フロー諸パラメータ

上位エントリー:Word Whitt: The Queueing Network Analyzerの構成 「QNA読解:III.即座戻りの除去(3)」の続きです。「IV.内部フロー諸パラメータ」の構成は以下のようになっています。 このセクションではQNAがどのようにして内部フロー・パラメータを…

ギリシア神話(下) 呉茂一

ギリシア神話 下 (新潮文庫 く 6-2)作者: 呉茂一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1979/11/22メディア: 文庫購入: 10人 クリック: 9回この商品を含むブログ (18件) を見る 私にとってギリシア神話の大きな魅力の一つは、中心になる家系が一つではないというこ…

ギリシア神話(上) 呉茂一

ギリシア神話(上) (新潮文庫)作者: 呉茂一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/01/01メディア: 文庫購入: 10人 クリック: 36回この商品を含むブログ (19件) を見る ギリシア神話の全体像を知るには今でもこの本が適していることでしょう。私の中では呉茂一…

眼が覚めて眠れない

pawnさんにケリーネットワークについてメールで質問したところ、いろいろ教えて頂けた。その内容が眠っている間に頭の中で化学反応を起こしたみたいだ。早朝に眼が覚めた。なんだかケリーネットワークが分かったような気がする。遷移確率をクラスとノード毎…

独立な確率変数の和の分散

独立な確率変数、があるとします。の平均を、分散をで表わします。この時、確率変数の分散はどうなるでしょうか? ここでとは独立だから よって つまり独立な2つの確率変数の和の分散は、それぞれの分散の和になります。これを繰り返し適用すれば、独立な個…

ヘクトールとアンドロマケー

rairakku6さんの「「ローマ人の物語」(2)----rairakku6の日記」に書かれていた よくよく考えてみると、『イーリアス』を読めば2800年前位に生きておられた人の話を読み、3200年くらい前の都市トロイで生活していた人の様子を文章から知ることができる、そ…

QNA読解:III.即座戻りの除去(3)

上位エントリー:Word Whitt: The Queueing Network Analyzerの構成 「QNA読解:III.即座戻りの除去(2)」の続きです。 次に(ア)の右辺に登場するを求める式を検討します。その式は ・・・・・(ウ) です。この式の右辺に登場するは、の2乗変動係数で…

QNA読解:III.即座戻りの除去(2)

上位エントリー:Word Whitt: The Queueing Network Analyzerの構成 「QNA読解:III.即座戻りの除去(1)」の続きです。このように即座戻りによる繰り返しの処理を、戻りのない1回の処理に置き換えることは待ち行列の長さの平均や標準偏差にどのような影響…

プルターク英雄伝(2)

プルターク英雄伝に取り上げられている人々の年代を調べ、没年でソートしてみました。 こういうことでは日本語のWikipediaより英語のWikipediaのほうが断然、情報量が多いですね。対比列伝 Parallel Lives----Wikipediaからのリンクをたどって年代を調べまし…

プルターク英雄伝

プルターク(あるいはプルタルコス)の英雄伝(あるいは対比列伝)は、古代ローマのギリシア人哲学爺プルタルコスが自分から見て古人であるギリシアとローマの政治的あるいは軍事的な著名人を対比させて描いた伝記です。今私が「政治的あるいは軍事的な著名…

流れの分岐

以下の問題を解くことにします。 ある出発する流れを考える。これをの割合で流れAとBに分ける。ただし分け方は確率的である。つまり、出発するジョブはそれぞれ独立に確率で流れAに属し、確率で流れBに属する。元の流れのジョブの出発間隔時間を確率変数で表…