法則(変動)
- 法則(変動):
- 変動の増加は常に製造システムのパフォーマンスを悪化させる。
- ここで言っている「変動」とは、工場内に存在するさまざまな変動を意味しており、それには以下のものが含まれます。
- 処理時間の変動
- ジョブ(=ロット)の到着時刻の間隔の変動
- 装置の故障
- セットアップ
- バッチ構成
- 歩留ロス
- リワーク
- 変動がどのようなものであっても、それが増加すれば製造システムのパフォーマンスが悪化する(WIPや在庫の増加、あるいはスループットの減少、あるいはリードタイムの悪化、あるいは顧客サービスの低下(納期遵守率の低下)など)とこの法則は述べています。よって、工場のどのような改善運動でも少なくとも変動削減を含むべきです。
- この変動の法則の基礎になったのはKingmanの近似式という、1ステーション(=装置群)でのジョブの待ち時間を与える以下のような待ち行列の近似式です。
- 注意が必要なのはこれが近似式であるということです。これについてはKingmanの近似式とその拡張を参照下さい。
第9章 変動の悪影響 の概要へ
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