ローゼンブラットのパーセプトロン(5)
「バックプロパゲーションに向けて」の途中ですが、パーセプトロンについてのおもしろい記事を見つけたのでアップしておきます。本来ならば「ミンスキーとパパートの「パーセプトロン」という本:英語版Wikipediaから」の次にアップすべき内容でした。
記憶は脳の中のニューロンとニューロンの結び付きで起こるわけですが、それを(ローゼンブラットは)メミスターという可変抵抗の形で非常に大げさな電子装置で実現しようとしたのです。しかし、ハードウェアで作ろうとすると、ニューロがわずか三つとか四つとかいうものになってしまうし、ソフトウェアでシミュレーションしようとしても、60年代のコンピューターではとても手に負えないということがあったのです。そういったことがあってパーセプトロン熱が冷めてしまうわけです。
パーセプトロンへの興味が薄れた原因はアメリカではミンスキーがダメだと言ったからだということになっていますが、要するに当時のテクノロジーで作れる見込みがほとんどなかったというのが本当の原因ではないかと思います。
「ニューロコンピューティングから情報幾何学へ」 甘利俊一、森谷正規著 より。上記引用は甘利氏の発言。
ニューロコンピューティングから情報幾何学へ (ステアリングシリーズ―科学技術を先導する30人)
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