法則(利用率)
- 法則(利用率):
- これは、よく待ち行列の本に出てくる利用率とサイクルタイムの関係から導き出されます。たとえば、M/M/1の待ち行列(Kingmanの近似式とその拡張のステーションへの到着間隔の分布がM(指数分布)で装置の処理時間の分布がM(指数分布)で装置が1台)の場合、このステーションの利用率とサイクルタイムの関係は、装置の平均処理時間をとすると
- で表されます。これをグラフにすると、以下のグラフのようになります。(例えば平均処理時間10分の場合)
- 上の法則に述べる「非常に非線形的に増加する」というのは、このような増加の様子を表したものです。
- このグラフとリトルの法則を用いて、利用率と平均WIPの関係もグラフ化することが出来ます。この装置の平均処理時間はですから、最大スループットは
- になります。よって利用率の時のスループットは
- リトルの法則から
- やはりこれも利用率の増加とともに非線形的に増加します。このグラフは装置台数や処理時間の分布やKingmanの近似式とその拡張到着間隔の分布によって異なりますが、非線形的に増加するのはどの場合も同じです。これを示すためには待ち行列の近似式を用いる必要があります。これについてはKingmanの近似式とその拡張を参照下さい。