唯識のすすめ

唯識のすすめ 仏教の深層心理学入門 (NHKライブラリー)

唯識に興味をもったのは三島由紀夫の遺作「豊饒の海」四部作を読んだのきっかけですが、「豊饒の海」から得た印象は「唯識とは不気味なもの」という印象でした。しかしこの本を読んで、それは誤解であるようにも思えました。しかしまだ私の中に不気味さが残っています。それは唯識というより仏教そのものの中にある「個人の否定」のようなもの（無我）に私の心の深層が激しく抵抗しているから、だと思います。唯識は理論的に整備されているので、余計に私には読むのがつらいのでしょう。
とても良い本だと思います。思いますが、私にはついていけません。少なくとも今のところは。