ソークラテース

有名なソクラテス

デーモクリトスは虱に殺され、ソークラテースは他の害虫に殺された。


そのダイモーンは個人的な衝動をすべて自分の配下におき、もろもろの思念を検討し、ソークラテースのいったように、感覚的な誘惑をのがれて、神々の支配の下に身をおき、人類のためにつくすものであるが、


ソークラテースについて伝えられていることは彼にもあてはまるであろう。それは、大部分の人間が節するには弱すぎ、享楽するには耽溺しすぎるようなことを、彼は節することも享楽することもできた、という点である。


(「自省録」マルクス・アウレーリウス著、神谷美恵子訳 岩波文庫より)