9.4.スワッピング:Quantitative System Performance

9.3.3.共用メモリ制約を持つ複数クラス」の続きです。(目次はこちら

9.4.スワッピング


 セクション9.3でメモリ制約のスループット制約効果を表すための手法を我々は開発した。メモリの性能へのこの主要効果に集中する一方で、我々は明示的にスワッピングを表現する問題を無視することを我々に許してきた。
 一方で、スワッピング・デバイスは他のI/Oデバイスと同様である。それらはモデル内に含ませることが出来、その処理要求時間はデバイス稼動率と測定期間の長さをかけ、この結果をその期間の間の会話の数で割ることで計算することが出来る。上記の意味で、スワッピング動作は我々が構築してきたモデルの全ての中で暗黙に含まれていた。他方で、システムや作業負荷の修正からもたらされる、この処理要求時間の変化を予測する方法を我々は現在、持たない。スワッピング・デバイスでの処理要求時間は、CPUでの、あるいは、ファイルでの処理要求時間のような会話の固有特性ではない。解析者は通常、システムの変化を反映するために固有パラメータを修正する方法を知っている。他方で、システム修正のスワッピング動作のレベルへの影響は入力として提供するのではなくわれわれのモデルから学びたい何物かである。もし考慮中のシステム修正がスワッピング動作のレベルに顕著に影響を与えると予測されるのであれば、モデル化方法はスワッピング・デバイスの処理要求時間を見積もるための手続きを含まなければならない。
 スワッピングの明示的な表現がこのセクションの主題である。我々が開発した手法は基本としてセクション9.3アルゴリズムを用いる。というのは我々はメモリ管理のオーバヘッドに加えてメモリ制約の効果を表現したいからである。簡単にするために、このセクションでのアルゴリズムは端末タイプ(考慮時間ZN個の客)の単一作業負荷で、スワッピング・デバイスが1つの場合について表現される。複数作業負荷と複数のスワッピング・デバイスへの一般化は可能である。


9.4.1.専用デバイスへのスワッピング」に続きます。