Pageの近似式の再検討(1)
私のブログは、興味のない人から見たらまったく意味がないし、多少待ち行列理論を知っている人が見ても、いつも同じところをグルグル回っているような内容でつまらない、と見えるだろうと思います。自分でも牛の歩みのようだと思います。もっとマーケティングのセンスが良かったら別のことに興味を持つと思うのですが、自分が掘ろうとしたトンネルを、いつかは貫通するに違いない、と思いながらただただ掘っているような感じです。貫通したら、こういうことだったんだよ〜、ときれいにお見せすることが出来ると思うのですが、そもそも貫通するのかな?
ぼやきはここまでとして・・・・・・
「「待ち行列システムGI/G/1における待ちについての近似公式」の内容検討(6)」ではGI/G/1待ち行列の待ち確率であるの値を検討していました。そして,の場合や,の場合を検討したところ、どうも私が開発したの近似式
- ・・・・(1)
は精度がよくないことが分かりました。ところで「「待ち行列システムGI/G/1における待ちについての近似公式」の内容検討(6)」では処理時間の分布が指数分布の場合を検討していました。ということはこれはGI/G/1待ち行列の中でもGI/M/1待ち行列です。そして、GI/M/1待ち行列では、「GI/M/1待ち行列の到着時状態分布(1)」が示すように、ジョブ到着直前にシステム内にジョブが個存在する確率について
- ただしは定数 ・・・・(2)
が成り立ちます。ジョブが到着した時に(そのジョブを除いて)個のジョブがあるならば、今、処理中のジョブについては、処理時間分布が指数分布のため、残りの処理時間の平均値が記憶なし特性のためにやはりになることに注意すれば、この到着したジョブはの間、待つことになります。よって待ち時間の平均値は
ここで「補足」の式(2)(ここでは番号を振り直して式(3)とします)
- ・・・・(3)
を用いると
よって
- ・・・・(4)
となります。つまりの値は平均待ち時間に直接影響を与えます。さて、GI/M/1ではですので式(1)にを代入すると
よって
- ・・・・(5)
となります。これを式(4)に代入すると
よって
- ・・・・(6)
となります。