待ち行列理論

M/D/1/4待ち行列

では、「M/G/1/4待ち行列(2)」の式 ・・・・(17) ・・・・(20) ・・・・(21) ・・・・(22) ・・・・(19) を用いてM/D/1/4待ち行列の定常状態確率分布を求めてみます。やり方は「M/D/1/3待ち行列」と一緒で、具体的には「M/D/1…

M/G/1/4待ち行列(3)

「M/G/1/4待ち行列(2)」で求めた定常状態確率分布の式 ・・・・(17) ・・・・(20) ・・・・(21) ・・・・(22) ・・・・(19) ただし ・・・・(23) が正しい式であるかどうかを確認するために、M/M/1/4の場合をこの式に適用して結果を見てみ…

M/G/1/4待ち行列(2)

「M/G/1/4待ち行列(1)」で ・・・・(7) ・・・・(8) ・・・・(9) ・・・・(10) を導き出しました。 「M/G/s/nの定常状態のジョブ数分布について」で述べたことから なので、式(7)(8)(9)(10)から ・・・・(11) ・・・・(12) ・・・・(13) ・…

M/G/1/4待ち行列(1)

「M/G/1/3待ち行列(1)」の内容をM/G/1/4の場合に拡張します。 まず、サービス終了時のシステム内のジョブ数に注目します。この時、サービスを終了したジョブはジョブ数に含めません。そうするとジョブ数は3の時と2の時と1の時とゼロの時…

M/G/1/3待ち行列(2)

ではM/D/1/3待ち行列に「M/G/1/n待ち行列の定常状態確率の近似(1)」で提案した定常状態確率の近似式を適用してみます。そして「M/D/1/3待ち行列」で求めた正確な値と比較してみます。その結果をグラフにして下に示します。 残念なが…

M/D/1/3待ち行列

では、「M/G/1/3待ち行列(1)」の式 ・・・・(14) ・・・・(17) ・・・・(18) ・・・・(16) ・・・・(20) を用いてM/D/1/3待ち行列の定常状態確率分布を求めてみます。 サーバのサービス時間は一定の値なので、サービス時間の分布は ・・・…

M/G/1/3待ち行列(1)

「M/G/1/2待ち行列(1)」の内容をM/G/1/3の場合に拡張します。 まず、サービス終了時のシステム内のジョブ数に注目します。この時、サービスを終了したジョブはジョブ数に含めません。そうするとジョブ数は2の時と1の時とゼロの時がありま…

M/G/1/2待ち行列(8)

では、のバランスのとれた平均を持つ超指数分布を持つサービス分布を持ったM/G/1/2待ち行列の定常状態分布を式 ・・・・(9) ・・・・(11) ・・・・(12) ただし ・・・・(57) ・・・・(52) で厳密に計算した場合と、近似式 ・・・・(43) ・・・・(44) …

M/G/1/2待ち行列(7)

「M/G/1/2待ち行列(6)」の続きです。 私はまだ自分が導き出したM/G/1/2待ち行列の定常状態確率の近似式 の時 ・・・・(40) ・・・・(41) ・・・・(42) の時 ・・・・(43) ・・・・(44) ・・・・(45) について心配があります。というのは、…

M/G/1/2待ち行列(6)

では「M/G/1/2待ち行列(5)」で考えた分布 ・・・・(47) ただし のサービス時間を持つM/G/1/2待ち行列の定常状態分布をを用いる簡易的な式 の時 ・・・・(40) ・・・・(41) ・・・・(42) の時 ・・・・(43) ・・・・(44) ・・・・(45) で求…

M/G/1/2待ち行列(5)

「M/G/1/2待ち行列(4)」で求めたM/G/1/2待ち行列の定常状態確率分布の近似式 の時 ・・・・(40) ・・・・(41) ・・・・(42) の時 ・・・・(43) ・・・・(44) ・・・・(45) を求める際に、サービス時間の分布を用いて ・・・・(16) を計算し…

M/G/1/2待ち行列(4)

では次に「M/G/1/2待ち行列(1)」で求めた定常状態確率の式 ・・・・(9) ・・・・(11) ・・・・(12) ただし ・・・・(16) がM/D/1/2の場合との場合に正しいことを「M/G/1/2待ち行列(2)」と「M/G/1/2待ち行列(3)」で見て…

M/G/1/2待ち行列(3)

では次に「M/G/1/2待ち行列(1)」で求めた ・・・・(9) ・・・・(11) ・・・・(12) ただし ・・・・(16) が待ち行列の場合に正しいのか確かめてみます。 この場合サービス時間分布が2次のアーラン分布なので「アーラン分布」の式(1)にを代入して …

M/G/1/2待ち行列(2)

では、「M/G/1/2待ち行列(1)」で求めた ・・・・(9) ・・・・(11) ・・・・(12) ただし ・・・・(16) が本当に正しいのか、M/D/1/2待ち行列の場合と待ち行列の場合について確かめてみます。まず、M/D/1/2の場合です。 M/D/1/…

M/G/1/2待ち行列(1)

「M/D/1/2待ち行列」を書いていて、その書いた内容がM/G/1/2の場合にも拡張出来ることに気づきました。それをここに書きます。 M/G/1/2待ち行列の定常状態確率を求めることを考えます。まず、サービス終了時のシステム内のジョブ数に注…

M/G/1/n待ち行列の定常状態確率の近似(4)

「M/G/1/n待ち行列の定常状態確率の近似(3)」では待ち行列の場合にさまざまなの値について正確な値と近似値を比較してみました。今度はM/D/1/2待ち行列について正確な値と近似値を比較してみます。正確な値は「M/D/1/2待ち行列」の…

M/D/1/2待ち行列

では、M/D/1/2待ち行列の定常状態確率を求めてみます。サービス終了時のシステム内のジョブ数に注目します。この時、サービスを終了したジョブはジョブ数に含めません。そうするとジョブ数は1の時とゼロの時があります。それぞれの確率を、で表わし…

M/G/1/n待ち行列のp(0)とp(n)の関係

まず、GI/G/s/n待ち行列を考えます。これはサーバ数が、システム内の最大ジョブ数がの待ち行列です。システム内のジョブ数に制限のある待ち行列の場合、ジョブがシステムに到着してもシステム内にジョブが最大数であるためにシステム内に入れない場…

M/G/s/nの定常状態のジョブ数分布について

「M/G/mの定常状態のジョブ数分布について」で述べたことをジョブ数の上限がある待ち行列の場合に拡張します。到着間隔が指数分布なので、PASTAが適用出来、定常状態では 「ジョブ数の分布(時間平均)」=「到着時のシステムのジョブ数の分布」 …

M/G/1/n待ち行列の定常状態確率の近似(3)

ではこのようにしてにおいてさまざまなの値について正確な値と近似値を比較してみました。その結果を下のグラフに示します。 図2 左のグラフの凡例で「正確」とあるのは正確な値です。「_G近似」とあるのは「M/G/1/n待ち行列の定常状態確率の近似(…

M/G/1/n待ち行列の定常状態確率の近似(2)

では、この近似を待ち行列に適用してみます。例としての場合を取り上げます。使用する式は「M/G/1/n待ち行列の定常状態確率の近似(1)」の式(5)(6) ・・・・(5) の時 ・・・・(6) です。待ち行列の場合、サービス時間の2乗変動係数は1/2なので(「…

M/G/1/n待ち行列の定常状態確率の近似(1)

まず、M/M/1/n待ち行列を考えてみます。 図1 この場合、状態遷移図は簡単に書けて、左の図のようになります。 この図から以下の平衡方程式が導かれます。 [tex:0{\le}k ・・・・(1) この式はである任意のについて成り立ちます。ということはの場合に…

M/E2/1/2待ち行列

最近ジョブ数有限の待ち行列を取り上げているのは、一般的なジョブ数有限の待ち行列の定常状態確率分布の近似式はないか知りたいからです。まず、M/G/1/1については正確に定常状態確率分布を求めることが出来ました(「M/G/1/1待ち行列(4)…

M/G/1/1待ち行列(4)

M/G/1/1の定常状態確率はサービス時間の分布(G)に依存しないことの証明を「M/G/1/1待ち行列(3)」で示したより、もっと簡単に出来ることが分かりましたのでアップします。 M/G/1/1待ち行列の場合 状態0と状態1が必ず交互に発生…

M/G/s/s待ち行列への考察(3)

図10 M/M/2/2の状態遷移図を書くと左の図のようになります。ここで状態を示す数字はシステム内のジョブ数を表しています。 ここから平衡方程式を作ると ・・・・(19) ・・・・(20) となります。この式(19)はM/G/s/s待ち行列への考察(2)の…

M/G/s/s待ち行列への考察(2)

では、M/G/s/s待ち行列では定常状態確率分布がサーバのサービス時間分布の形に依存しない、といことが間違いかといいますと、どうもそうではなさそうです。試しに待ち行列について状態遷移図を書いてみると下の図のようになります。 図6 左の図で状…

M/G/s/s待ち行列への考察(1)

「M/G/1/1待ち行列(3)」の続きです。 M/G/1/1待ち行列では、定常状態確率分布がサーバのサービス時間分布の形に依存せず、トラフィック強度(サーバの稼働率と書きたいところですが、待ち行列長が有限で、ジョブが到着した際に待ちスペース…

M/G/1/1待ち行列(3)

次に私が考えたのは、ひょっとしてM/G/1/1の定常状態確率はサービス時間の分布(G)に依存しないのではないか、ということです。もし、それが本当ならば、どうやってそれを証明できるでしょうか? そこで考えたのは次のようなことでした。まず、到着…

M/G/1/1待ち行列(2)

さて、次に考えたのは、M/E2/1/1待ち行列、つまりサービス時間の分布が2次のアーラン分布()の場合です。 図3 アーラン分布は「アーラン分布」で述べたように同一の指数分布を持つ互いに独立な個の確率変数の和の分布とみなすことが出来ます。です…

M/G/1/1待ち行列(1)

M/G/1/1待ち行列は、ジョブの到着間隔の分布がM(指数分布)、サーバのサービス時間の分布がG(任意)で、サーバが1台の待ち行列であり、さらにシステム内のジョブ数が最大1に制限されている待ち行列です。つまり、サーバが空いている場合と、サ…