Word Whitt教授の「GI/G/m待ち行列の近似」による待ち時間の近似式
今まで「Whitt教授の「Approxomations for the GI/G/m queue」の翻訳(1)」から「(37)」までWord Whitt教授の「GI/G/m待ち行列の近似(Approximations for the GI/G/m queue)」を翻訳してきましたが、もう一度、GI/G/s待ち行列のジョブの平均待ち時間の近似式として何が提案されていたのか、まとめておきます。
GI/G/s待ち行列のジョブの平均待ち時間をで表し、同じサーバ数を持ち、同じサーバ稼働率と平均処理時間を持つM/M/s待ち行列のジョブの平均待ち時間をで表します。さらに、GI/G/s待ち行列のジョブの到着間隔の変動係数をで、サーバの処理時間の変動係数をで表します。Whitt教授の結論を私が普段使っているこのような表記法で改めて書き直すと以下のようになります。
- ・・・・(1)
ただし、は
- のとき
- ・・・・(2)
- [tex:c_a^2
- ・・・・(3)
さらに
- ・・・・(4)
さらに
- ・・・・(5)
また
- ・・・・(6)
さらに
- ・・・・(7)
また、については
- のとき
- ・・・・(8)
- のとき
- ・・・・(9)
さらに
- ・・・・(10)
です。
このように非常に複雑な式が提案されています。高い精度が要求される場合はこのような複雑な式が必要になるのでしょう。