あるいは踊りて淵に在(あ)り。咎なし。
この条にも「龍」という言葉が登場しないが、龍のことを言っている雰囲気はある。天に踊り上がったり、淵にもぐったりしているのは龍だろう。活動がさかんな様子。
易を構成する書のひとつである文言伝によれば、
- 上下すること常(つね)なきも、邪をなすにはあらざるなり。
- 進退すること恒(つね)なきも、群を離るるにはあらざるなり。
とある。「群を離るるにはあらざるなり」というのはちょっと分からないが、仲間を捨てているわけではない、という意味らしい。全体的にノマディックなあり方を言っているようだ。