1個のニューロンの学習(6)
ここでさらに、
- であるようなについては
- であるようなについては
というふうに()を定義します。すると全てのについて
- ・・・・(14)
となります。この時、標準デルタ則
- ・・・・(3)
- (ただし、)
は
- ならば
- ・・・・(15)
- ならば
- ・・・・(16)
と書き換えることが出来ます。ただしはベクトルの番目の成分です。さて、式(15)は明らかなので式(16)について確かめます。まず、の場合はまずからは。よって。よって式(3)から
ここで、を代入すれば式(16)になります。次に、の場合はから。よって。よって式(3)から
ここで、を代入すればやはり式(16)になります。式(16)はベクトルを用いて
- ならば
- ・・・・(17)
と書き直すことが出来ます。ここまでで証明の準備が整いました。
の最初の値をで表します。ニューロンがこので表される設定である時にパターンをニューロンに与えていきます。パターンをニューロンに与える順序は任意です。このようにしてニューロンにパターンを与えていく間にどれかのパターンでニューロンの出力が不正解、すなわちになります(ならないとすれば、すでにニューロンの学習が完了していることになります)。この時のパターンをで表し、それに対応するをで表すことにします。するとニューロンは式(17)に従ってをに変更するとします。すると式(17)から
- ・・・・(18)
今度はニューロンの設定がになった状態でパターンを受け付けます。そしてどれかのパターンでニューロンの出力が不正解になります。この時のパターンをで表し、それに対応するをで表すことにします。はに変化し、両者の関係は
- ・・・・(19)
となります。同様にして番目に不正解になったパターンを、それに対応するをで表します。その時は
- ・・・・(20)
が成り立ちます。ここでは のいずれかであることに注意して下さい。また、、・・・・・、の中には同じパターンがある可能性もあることに注意して下さい。例えば「1個のニューロンの学習(3)」に示した例でいえば、
となります。また、は
です。同じものが複数現れているのが分かります。