バックプロパゲーション(5)
「バックプロパゲーション(1)」の式(22)と(25)
- ・・・・(22)
- ・・・・(25)
を比較すると、層が異なるのに同じ形の式をしていることが分かります。さらに、との間には
- ・・・・(24)
という関係があります。このことから、3層以上のニューラルネットワークについても式(22)(25)に類似した式が成り立ち、隣り合う層の間では式(24)と同等な関係が成り立つことが予想されます。
ではこのことを証明していきましょう。
番目の層を「層」で表します。層にあるニューロンの数をで表し、層の番目のニューロンからの出力をで表すことにします。まず、各ニューロンの入力と出力の関係から
- ・・・・(35)
- ・・・・(36)
- ・・・・(37)
- ・・・・(38)
が成り立ちます。ここでは層の番目のニューロンの、番目の入力に対するシナプス係数です。次に
- ・・・・(39)
です。式(38)から
- ・・・・(40)
なので、これを式(39)に代入して
- ・・・・(41)
ここで
- ・・・・(42)
とおくと式(41)は
- ・・・・(43)
となります。
次に
を考えます。の変化は層の番目のニューロンの出力であるの変化をもたらします。の変化は、図2を見れば分かるように層の全てのニューロンの出力に変化を与えます。よって偏微分は以下のように変形されます。
- ・・・・(44)
式(42)を(44)に代入して
- ・・・・(45)
さらに
- ・・・・(46)
となり、式(38)から
- ・・・・(47)
また
- ・・・・(48)
ここで式(35)(36)を用いると
- ・・・・(49)
式(47)(49)を(46)に代入して
- ・・・・(50)
式(50)を(45)に代入して
- ・・・・(51)
ここで
- ・・・・(52)
とおくと
- ・・・・(53)
となります。これで3層以上のネットワークでのバックプロパゲーションの式を求めることが出来ました。