私は、観光の目的で海外に行ったのは26年前の新婚旅行だけで、あとは仕事でしか海外に行ったことはありません。
最近母と、その26年前の新婚旅行で行ったギリシアで船に乗って島をめぐったことの話をしたのをきっかけに(ミニクルーズというやつです)、あれはどの程度の距離を巡ったのだろうと思ってグーグルマップで調べたところ、何のことはない、伊勢湾をめぐったぐらいの距離でしかなかったのでした。朝から夕方までかけて観光したので、もう少し広い範囲をめぐったのかとも思っていたのでしたが・・・
その島めぐりですが、最初に上陸したのがエギナ島(古代ギリシア語ではアイギナ島。私にはこちらの名前のほうがなじみ深いです)です。そこの観光名所に古代ギリシアの神殿であるアフェア神殿があります。
女神アフェアに捧げられた神殿と聞きました。でもその当時、女神アフェアと言われてもどんな神話があるのか全然分かりませんでした。私は当時もギリシア神話に詳しいほうだと自認していましたが、そんな名前の女神を聞いたことがありませんでした。しかし、今回、グーグルマップで見て、アフェアのつづりがAphaiaになっていることから、いろいろ検索していくうちに、女神アパイアーなる言葉に到達しました。
アパイアー(古希: Ἀφαία, Aphaiā, ラテン語: Aphaea)は、古代ギリシアの女神であり、南ギリシアのアイギーナ島で専ら崇拝されていた。その祭祀はアテーナイにも入り、アテーナイにはアルテミス・アパイアーの神殿があったが、本来アイギーナ島の地方神である。古代ギリシアの地方神の多くがそうであるように、アパイアーは習合されて、アルテミスやクレータ島の女神ブリトマルティスなどと同一視された。
すなわち、クレータ島の女神であるブリトマルティス(古希: Βριτομαρτις, Britomartis, クレータ語で「甘美な乙女 Sweet Maiden」の意)が、クレータにあって、ミーノース王等に追われ、後にアイギーナ島に遁れて、そこでアルテミス女神の庇護のもと、アパイアーの名で崇拝されたと古代のギリシアの詩人や歴史家が記している。また実際に、アイギーナ島には、アパイアー女神の神殿跡が確認されており、往古の姿が復元されている。
やはり「地方神」ですね。一般的なギリシア神話の解説書には出ていない地方神というのはきっと多かったのでしょう。古代ギリシアは日本と同じ八百万の神々の世界です。日本でも、古事記や日本書紀に名前が現れないけど祭られている神々は多いと思います。
さて、この女神アパイアーを調べていくうちに気になることが出てきて、今、いろいろ調べているところです。それについて、これからアップしていこうと思っています。