法則(キャパシティ)
- 法則(キャパシティ):
- 定常状態では、全ての工場は、平均キャパシティより厳密に少ない平均レートで作業をリリースすることになる。
- 一定の製品ミックスと量でラインが稼動していれば、ラインにはボトルネック・ステーションが存在します。ラインのキャパシティはボトルネック・ステーションによって決定されます。つまりボトルネック・ステーションの利用率が100%以上にはならないので、それに対応するスループットが工場のキャパシティ(=最大スループット)になります。法則(利用率)より、ボトルネック・ステーションの利用率が100%になるとWIPが無限大になり(ただし私はこの点には異論を持っています。しかし、ここではFactory Physicsの主張に従います。)定常状態になりません。と、いうことはラインが定常状態であるためにはラインのボトルネック・ステーションの利用率は100%未満でなければならないことになります。そのためには平均リリースをキャパシティ未満にする必要があります。これが「定常状態では、全ての工場は、平均キャパシティより厳密に少ない平均レートで作業をリリースすることになる。」ということです。
- ただし、この法則がこのまま言えるためには、リリースしたジョブがラインの中でスクラップにならない、という仮定が必要だと思います。工程で歩留ロスがある場合は、歩留で補正したリリース・レートが工場の平均キャパシティ未満になる、という風に法則を修正するべきだと私は思います。