中華民国 横山宏章

中華民国―賢人支配の善政主義 (中公新書)

中華民国―賢人支配の善政主義 (中公新書)

この本は辛亥革命から国民党が大陸から追われるまでの中国本土の歴史を叙述しています。このあたりの歴史を叙述した本はなかなかないように思います。この時期はちょうど日本が大陸を侵略していた頃で、日本側が何をしたという歴史を記した本は多いものの、当時の中国側がどんな状態だったのかについて記述したものが少ないように思います。
私が知りたかったのは、この時期の中国のそれ自体の内的法則で動く姿です。そこには、今ではあまり有名ではなくなった当時の政治家の名前(段祺瑞、曹錕、呉佩孚など)が出てきます。私は元々、映画ラストエンペラーの時代背景を知りたいという思いがありました。そして、ラストエンペラー溥儀の我が半生
わが半生―「満州国」皇帝の自伝〈上〉 (ちくま文庫)

わが半生―「満州国」皇帝の自伝〈上〉 (ちくま文庫)

 
わが半生―「満州国」皇帝の自伝〈下〉 (ちくま文庫)

わが半生―「満州国」皇帝の自伝〈下〉 (ちくま文庫)

を読みました。それでも当時の中国の政治情勢がよく分かりませんでした。そんなわけでこの本を買ったのでした。この本によって、日本側から見ただけでない当時の政治情勢が見えてきました。