法則(リワーク)
- 法則(リワーク):
- まずリワークがあれば、そしてリワーク率が大きければ大きいほど、リワークするジョブによってサイクルタイムの平均が増加することは直感的にわかります。
- さらに、ステーションを通過しなければならないジョブの数は増えるので、ステーションの利用率が増え、そのこともまたサイクルタイムの平均を増加させます。それと同時にこれはサイクルタイムの標準偏差も増加させます。
- また、リワーク率が大きければ大きいほど、ジョブが装置を複数回通過する可能性が増えるのでジョブの完了時間がより予測不能になるのでサイクルタイムの標準偏差も増加します。
- リワーク率の増加によるサイクルタイムの増加の実例は、Kingmanの近似式を用いてリワークのある1ステーションのモデルを構築し、解析することによって作り出すことが出来ます。下のグラフはそのようにして作ったモデルの結果を示しています。
- リワークではなくて廃棄はどう扱えばよいか、と言いますと、廃棄によって最終生産量が減ったのを埋め合わせるために、追加で工場に材料をリリースする必要がありますから、廃棄は、ラインの最初の工程からのリワーク、と考えることが出来ます。よって、この法則は廃棄に対しても成り立ちます。
- 要するにこの法則は、よい品質(低廃棄率、低リワーク率)がよい工場運用を促進することを示しています。