白村江
- 作者: 遠山美都男
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1997/10/15
- メディア: 新書
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それはさておき、この本は私が初めて買った遠山さんの本です。そして私にはこの本が一番おもしろいと思いました。唐の高宗、日本の中大兄皇子、百済の義慈王、新羅の金春秋(のちの太宗武烈王)、とそれぞれの思惑と彼らの置かれた立場がからみあって白村江の戦いへと進んでいきます。
目次は以下のようになっています。
プロローグ 捕虜たちの生還
第一部 白村江への道
1.玄武門の変の落とし子 唐−高宗
2.大化から白雉へ 倭国−孝徳天皇
3.海東の會子 百済−義慈王
4.姿顔美くして 新羅−金春秋
5.興事を好む 再び倭国−斉明天皇
第二部 検証 白村江の戦い
6.君臣みな俘となる 百済滅亡の日
7.亡びたる国を興す 百済の遺臣たち
8.潮もかないぬ 斉明女帝、西へ
9.織冠を以て豊璋に授く 百済王冊封
10.飢えは後なり、亡びは先なり 周留城の亀裂
11.腐った狗のような・・・ 福信斬られ
12.海水みな赤し 倭船四百艘炎上す
エピローグ 敗戦史観を見直す
私の好きな本のひとつです。おもしろいと感じたのは、この頃の日本(当時は倭国)が、かなり国際的感覚を持って行動していたように思えるところです。それは、自国の独立がかかっていたからでしょう。