満州帝国(Ⅲ) 児島襄

満州帝国 (3) (文春文庫 (141‐15))

満州帝国 (3) (文春文庫 (141‐15))

この本を買った当時の私にとってのこの本の一番の価値は、溥儀が満州皇帝から退位する際の状況が詳しく書かれていることでした。まるで満州国が単なるお芝居であったかのようなあっけない退位式です。それは1945年8月18日、午前0時16分から30分のたった14分間のことだそうです。
今、読み返してみるとそのあっけなさをすごく感じるのでしたが、この本を買った当時は国家(『偽満』という言葉もありますから、国家という言葉を使うと怒られるかもしれませんが)の崩壊の状況というものに随分、興味を持っていました。なぜだか分かりませんが今ではそれほど興味を持っていません。