歴史(上) ヘロドトス

歴史 上 (岩波文庫 青 405-1)

歴史 上 (岩波文庫 青 405-1)

歴史の父ヘロドトスの本です。これも学生時代に夢中になった本です。夢中になった理由は主に2つです。

  • 1)巻2が丸々エジプトの話題になっていること。特にエジプトの歴史が書かれていること
  • 2)ギリシア神話と歴史時代をつなぐ伝説が書かれていること

です。1)のエジプトの歴史は当時のヘロドトスが考えた歴史であって、現代の考古学と比べると奇妙にゆがんでいるのですが、そのゆがみもおもしろく思いました。ヘロドトスの歴史は全9巻ですが、この(上)には巻1〜3をおさめています。

  • 巻1はリュディアの簡単な歴史からクロイソス王のこと、次にペルシアのキュロス王と戦争をして負けたこと、次にメディアの歴史とこれを征服したペルシャのキュロス王の事績を述べます。そのなかでバビロン征服のところでは都バビロンの壮麗さが記述されています。
  • 巻2はエジプトの歴史、風土、習慣などです。
  • 巻3はキュロスの子カンビュセスのエジプト征服と死。次にダレイオスが王位を勝ち取った次第、バビロンの反乱とその鎮圧を記します。

しかしこれらの話は別の多様な話に脱線を続け、その語り口に私は魅了されます。