オープンソースとマルクス

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)

この本の「第二章 新しいリーダーシップ」に記述されている以下のようなオープンソース・コミュニティーのありよう

 インターネットを通じて、彼ら彼女らは、国境を超えて出会う。国籍・性別・年齢などいっさい関係なく、専門的な知的関心が同じであるという一点で出会い、一緒に仕事を始める。(中略)その間、すべての情報が共有・公開され、プロジェクトへの個の貢献は、構築物の成果によって評価される。成果が上がれば、自分の達成を深く理解する他者から注目され、賞賛される。そんなオープンなプロセス全体から得られる満足感こそが、無償で「働く」原動力になってる。

マルクスが、生産力の高度の発展のすえに登場するとした社会、すなわち「能力に応じて働き、必要に応じて受け取る」共産主義社会がネットという限定されたの環境の中で実現した、と解釈したくなります。あるいは少なくともその先駆けである、と・・・
そこに私の興味があります。