ブッダのことば

ブッダのことば―スッタニパータ (岩波文庫)

ブッダのことば―スッタニパータ (岩波文庫)

この[私の本棚]は、私の本棚に並んでいる順番に本を紹介していく(何がしかを書く)というエントリーですが、今回の順番はこの本でした。さて、この本について何を書いていいのか、困ってしまいます。これは原始仏典の中でも最も古いものと言われているスッタニパータ(直訳は「経集」)の訳です。かつて原始仏教に興味を持っていた時に買ったのですが、なかなか読みづらく、自分の身になっていません。短い経典が多数集まった構成になっており、最初から最後までに通る何か筋があるというものではありません。そして内容は欲望を厳しく制することを中心とした教えであり、読んでいると何だか淡白な食事を延々と摂っているような気がして読めなくなってしまいます。

第一 蛇の章
一、蛇

  1. 蛇の毒が(身体に)ひろがるのを薬で制するように、怒りが起ったのを制する修行者(比丘)は、この世とかの世とをともに捨てる。あたかも蛇が旧い皮を脱皮して捨てるようなものである。
  2. 池に生える蓮華をば、水にもぐって折り取るように、すっかり愛欲を断ってしまった修行者は、この世とかの世とをともに捨てる。あたかも蛇が旧い皮を脱皮して捨てるようなものである。
  3. 奔り流れる妄執の水流を涸らし尽くして余すことのない修行者は、この世とかの世とをともに捨てる。あたかも蛇が旧い皮を脱皮して捨てるようなものである。

(以下、略)

この本は写経しないと身につかないようですね。