待ち行列ネットワークへの助走

工場は、待ち行列が複数つながった待ち行列ネットワークとしてモデル化出来ます。それで、何とか待ち行列ネットワークについて勉強しようとしているのですが、よい教科書が見つかりません。(よい教科書と言っても、今の私にとってのよい教科書です。今の私の知識レベルにあった教科書という意味です。) それでも何もしないでは何も進みませんので、いろいろ迷走してみようと思うのです。
まずは、ぐっと構成を簡単にして処理時間が指数分布の装置が2台、直列に並び、最初の装置に対してジョブが、指数分布の到着間隔で到着するようなモデルを考えます。ケンドールの記号を利用してモデルの構成を表すならば、

  • M/M/1→M/1

です。図にすると以下のようになります。

これについて、M/M/1における待ち時間の式の導出(2)で行ったのと同じようなマルコフ遷移状態遷移を考えていきます。これはジャクソン型ネットワークの一番簡単な構成になります。ORWikiによれば、ジャクソン型ネットワーク待ち行列ネットワークの基本的なモデルだということです。ですから、基本的なモデルの中のもっとも簡単なモデルがこれだというわけです。「M/M/1→M/1待ち行列ネットワークの待ち時間を求めて(1)」に続きます。