ウェブ時代をゆく

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)

これについて何かを書くことがどうもつらいです。なぜつらいかというと、自分の生活に直結するような問題提起をしていると感じられるからです。この本のメッセージの一つは「個として生きる」ということだと思いますが、その個と会社の関係を「現実に」どう構築していくか、ということになると、それは自分で解決しなければならないことであることは理解していますが、かなりあれこれと悩むことが出てきます。むしろ、会社が自分に要求することをそれなりに実行するほうが悩みは少ないでしょう。(でも会社がそれほど頼りになるものではないことは、一度、前の会社で経験済み)
この問題は書きづらいので、別の方面から記していきます。


番外編:Factory Physicsとの出会い」にも書いたように、もともとこのブログを始めた動機は、「Factory Physics」という英語の本を「日本」の半導体業界に広めたい、ということでした。(広めても私には一銭も入りません。)半導体工場の構成の改善や変革を議論するのであれば、まず「Factory Physics」に書いてある基礎的な理論は押さえてから議論したほうが効率的な議論が出来ると感じたからで、さらには、この本はアメリカや台湾、中国の半導体業界ではポピュラーなんだ(日本は遅れている)と感じたからです。


ところが、この本の内容をブログで紹介するとしたら、どこまで紹介すると著作権に触れるのか、ということがよく分からず心配になります。そこで、本文の紹介は早々にやめてしまいました。ここにひとつの問題があります。


次に、「Factory Physics」を前提にして、自分に興味のある問題について適用した話を紹介してきました。それは試行錯誤の過程をそのままアップしてきましたからけっこう読みづらいものになっています。こういう話をアップしていくとどうしても書いている内容が会社での自分の業務に近いものになってきます。どこかでニアミスが起きそうです。
その都度、そこは避けて記述していくのですが、そうすると迫力は減っていきますし、自分の興味も薄くなります。そうかといって業務に近い話題を出してしまうと、それを公表したことを会社にいつかとがめられるおそれがあります。今はこのブログを匿名で書いていますが、匿名だからといって自分の今、勤めている会社に不利になるようなことを(厳密に言えば、会社での自分の状況が悪くなるようなことを)書きたくはありません。


無意識の自己規制が存在するようで、自分の感じている困難をどうもうまく書けていません。
まあ、この本は私にこのようなことを考えさせる本だということです。今日のところはここまでにします。