暁の寺(豊饒の海 第三巻)
- 作者: 三島由紀夫
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1977/11/01
- メディア: 文庫
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昭和15年、47歳の本多繁邦は勲の事件のために判事を辞め、弁護士になっていました。そして五井物産のタイでの係争の解決のためにタイに来ていました。そして、そこで自分は日本人の生まれ変わりであると主張するタイ王家の幼い姫君ジャントラパーの噂を耳にします。・・・・・・・・・・・・
私はこの小説の中でどんどん観念的になっていく本多についていけません。作者が繰り広げる唯識哲学の説明にもついていけません。
かくて、何が輪廻転生の主体であり、何が生死に輪廻するのかは明らかになった。それこそは滔々たる「無我の流れ」であるところの阿頼耶識なのであった。
「暁の寺」より
「無我の流れ」って何ですか!
私なりに考えれば、世界は一瞬一瞬消滅してまた別の世界が生成する、そして自我の連続性は虚妄に過ぎない、ということなのでしょうが。