ジャクソン・ネットワークのサイクルタイム(2)

先行エントリ:ジャクソン・ネットワークのサイクルタイム(1)


私は本当は、「ジャクソン・ネットワークのサイクルタイム(1)」で直列ではなくもっと一般的なループの存在するネットワーク形状(半導体ファブのプロセス・フローのように)の場合のサイクルタイムを算出したかったです。しかし、現状の私が理解しているジャクソン・ネットワークでは、あるステーションを出たロットの次に進むべきステーション確率的に決定されます。(「確率的経路選択について」を参照)。
それで例えば、図1のようなネットワークで、あるロットがこの工場(=ネットワーク)を出るまでに装置2を何回通過するか、が確率的に変動してしまうので、

  • 図1

サイクルタイムを算出するのは難しくなります。それにこのようなモデルを解析しても、工場のモデル化という目的にとってあまり意味がないと判断しました。このため、ループの存在するネットワークを考察するのをやめました。
半導体ファブののプロセス・フロー(=ラウティング)は繰り返し工程が多いので、確率的経路選択ではなく図2のような

  • 図2

確定的経路選択をするネットワークのサイクルタイムを求めることが、半導体ファブへの応用のためには役立つのですが、確定的経路選択をどのようにモデルに取り込んだらよいのか、今の私には分からないので出来ませんでした(「「クラス」というのはこういうことなのかな?」参照)。
悔しいです。