「生産システム工学」概要

Manufacturing Systems Engineering

Manufacturing Systems Engineering

以下は、上記の本の概要です。

各章の概要

  • 第0章 前書きはこの本の目的と構成を示す。この本の目的は生産システム内の材料の流れにおける最も重要な現象のいくつかの根本的な記述と分析を提供することである。この本は、製造に悪影響を与える可能性を持つ要因と、その対策と、対策の結果を記述する。このことにより、厳密かつ有用な、製造システムの科学の開発への寄与を目指す。
  • 第1章 導入は、この分野への導入である。この章では製造のリソースがシステムに組み合わされた際に発生する課題と現象を技術的ではない言葉で記述する。
  • 第2章 マルコフ・チェーンとマルコフ過程は、マルコフチェーンとマルコフ過程の説明であり、これらは第3〜6章で必要ないくつかの数学的ツールになる。
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  • 第3章 トランスファ・ラインは、最も単純なモデルとしてトランスファ・ライン(直列ライン)を記述する。2装置1有限バッファ・トランスファ・ラインを、離散あるいは連続の時間と、離散あるいは混合の状態を持つマルコフ過程として記述する。
  • 第4章 長いトランスファ・ラインの分解は、3台以上の装置と2つ以上の有限バッファを持つラインについては定常状態分布を計算することが事実上出来ないことを指摘する。その対策として、平均生産レートと仕掛を決定するための近似法(分解法)を説明する。
  • 第5章 組立/分解システムは、第4章のモデルを組立と分解を含むように一般化する。
  • 第6章 FMSのジャクソン・ネットワーク・モデルは、待ち行列ネットワーク・モデルとそれらの生産システムへの応用を説明する。これは複数のパーツ・タイプと無限バッファを持つシステム(ジャクソン・ネットワーク)である。このクラスのモデルには解析的な解が存在する。
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  • 第7章 線形プログラミングは、線形プログラミングの「非常に」短い紹介である。
  • 第8章 ダイナミック・プログラミングは、第7章より少し長い、ダイナミック・プログラミングの紹介である。ダイナミック・プログラミングは(1)時間経過にともなう意思決定の数学、あるいは(2)意思決定がイベントの結果について影響を与えるようなマルコフ過程の拡張、と考えることが出来る。第7章と第8章は第9章以降で必要になる数学の準備である。
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  • 第9章 FMSの稼動:装置故障への応答は、柔軟な生産システムの最も単純なモデルのためのリアルタイム決定アルゴリズムを供給する。そこでは2種類のイベント、処理と装置故障、だけが起る。
  • 第10章 階層的なスケジューリングと計画は、より多くのイベントを扱うための、そしてより複雑なシステムのためのリアルタイム・スケジューリング計算を単純化するための枠組みを提示する。
  • 第11章 セットアップは、セットアップ変更のスケジューリングを研究する。
  • 第12章 スケジューリングの空間的分解は、第3〜5章のバッファの問題を第9章のリアルタイム・スケジューリング問題と組み合わせる。第9章のモデルは第4章の分解のアイディアを用いることによって第12章で一般化される。
  • 第13章 ピラミッド型階層は、第3〜6章で示した課題のいくつかを第9〜12章の解決策と総合する。この章は一般の生産システムのスケジューリングを扱う。つまり、多くのさまざまな種類のイベントを持ち、システムをサブシステムに分解するバッファを持つシステムである。第10章のフレームワークは一般化される。

各章の分量(ページ数)