生産システム工学 第1章 導入 の概要

第1章はこの分野への導入である。この章では製造のリソースがシステムに組み合わされた際に発生する課題と現象を技術的ではない言葉で記述する。製造工場には例えば

  • 上流の装置ダウンによる下流装置の稼働率低下を緩和するためにどの程度のパーツ保管スペースを用意すべきか?
  • 故障が発生する時、不必要な仕掛を作ることなく使用可能な装置がよく利用されるように製造指示をどのように変えるべきか?
  • セットアップ変更の頻度とタイミングはどのようにすべきか?

といった問題がある。これらの質問に答えるのを助けるために、我々はマルコフ過程モデルとダイナミック・プログラミングを使用する。
この章はまた、用語の定義をする。(生産/離散生産/連続生産/生産システム/システム設計/スケジューリング/リアルタイム意思決定/生産レート/キャパシティ/仕掛(=WIP)/サイクルタイム/顧客応答性/柔軟性/製品柔軟性/プロセス柔軟性)
また、生産システムの課題(複雑さ/情報の把握/ランダム性/不均一性/制限/制約/トレードオフ/他の障害)について概観し、最後にこの本の目的とこの本が採用する方法について述べる。


「生産システム工学」概要
生産システム工学 第0章 前書き の概要
生産システム工学 第2章 マルコフ・チェーンとマルコフ過程 の概要

Manufacturing Systems Engineering

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