QNA読解:2.3 クラスとルート毎のインプット(5)
上位エントリー:Word Whitt: The Queueing Network Analyzerの構成
「QNA読解:2.3 クラスとルート毎のインプット(4)」の続きです。この論文は次に、あるノードに到着する総レート、つまり内部到着レートを計算していますが、以下に示すように「セクション4.1」でその説明がなされるところの「トラフィック・レート方程式」を用いてこれを計算しています。
内部到着レートを得るために、セクション4.1でのようにトラフィック・レート方程式を解く。
(15)すると、、、を得る。
もちろん、このようにしても計算出来るのですが、私には異論があります。私は、このような線形連立方程式を解く必要はないと考えております。
上の図2を見れば、ノード、に到着する流量の合計は簡単に計算できます。つまり、
であることが分かります。そして、その結果は上の引用の中に記された結果と一致しています。さて、上の引用では、も計算されています。一応、これも計算過程を確認しておきます。
最後にを求めます。まず、
(12)
から
です。次に
(11)
を用いて、先ほどの、を代入すると
最後に
(10)
から
しかし、については図2から、ノード2への外部到着過程はルート3によるもの1つだけなので、実は計算するまでもなくルート3の2乗変動係数であるに等しいことが分かります。
以上で「2.3 クラスとルート毎のインプット」の読解が完了しました。
「QNA読解:III.即座戻りの除去(1)」に続きます。