複数クラスを持つM/M/m待ち行列(3)
「複数クラスを持つM/M/m待ち行列(2)」の続きです。
よって
この右辺に式(30)を用いて
これを一般化して
よって
この右辺に式(25)を用いて
これを一般化して、の時
同様に式(17)
を一般化して
ただし、、、、、、とします。
いままでの結果を並べてみます。ただしここでも、、、、、、とします。
- 装置が1台処理中の場合
- 装置が2台処理中の場合
- 装置が3台処理中の場合
- 装置が4台(つまり全て)処理中の場合
これらを眺めて気づくのは、本来
- [tex:P*35=\frac{4^2}{2!}p_0u_iu_j]・・・・・(35)
- [tex:P*36=\frac{4^3}{3!}p_0u_iu_ju_k]・・・・・(36)
- [tex:P*37=\frac{4^4}{4!}p_0u_iu_ju_ku_m]・・・・・(37)
であり、クラスの並べ方の違うものを1つの状態にまとめたので上記のように複雑になったのではないか、ということです。ちょっと分かりにくいので例を出します。[tex:P*38]の場合、状態は
- 、、、
- 、、
の6つの状態を合わせたものと考えられ、この1つ1つが式(36)で与えられる確率を持つと考えるわけです。そうするとこの6つ(=3!)の状態の確率の合計は式(29)に一致します。さらに[tex:P*39]の場合は、状態は
- 、、
の3つの状態を合わせたものと考えられ、この1つ1つが式(36)で与えられる確率を持つと考えれば、この3つの状態の確率の合計は式(25)に一致します。同様な考え方が装置が2台処理中の場合にも4台処理中の場合にも成り立ちます。
とすれば、最初の状態の定義の仕方をもう少し工夫すると、状態確率がきれいに(クラスが等しい場合と等しくない場合に分けることなく)表すことが出来そうです。ではどのように状態を定義すればよいのでしょうか?
「複数クラスを持つM/M/m待ち行列(4)」に続きます。
*1:1,1,1,1
*2:1,1,1,1
*3:1,1,1
*4:1,1,1,1
*5:1,1,1
*6:1,1,1,1
*7:i,i,i,i
*8:1,1,2,2
*9:1,1,2,2
*10:1,1,2
*11:1,2,2
*12:1,1,2,2
*13:1,1,2
*14:1,1,2,2
*15:i,i,j,j
*16:j,j,i,i
*17:1,2,3,4
*18:i,j,k,m
*19:i
*20:i,i
*21:i,j
*22:i,i,i
*23:i,j,j
*24:j,j,i
*25:i,j,k
*26:i,i,i,i
*27:i,j,j,j
*28:j,j,j,i
*29:i,i,j,j
*30:j,j,i,i
*31:i,j,k,k
*32:i,k,k,j
*33:k,k,i,j
*34:i,j,k,m
*35:i,j
*36:i,j,k
*37:i,j,k,m
*38:i,j,k
*39:i,j,j