閉鎖型ジャクソンネットワークの積形式解(2)
「閉鎖型ジャクソンネットワークの積形式解(1)」の続きです。
同様に
- ・・・・・(8)
ところで、はネットワークの構成とジョブ数が定まれば定まる値です。ネットワークの構成とジョブ数が定まればも定まります。また、はネットワーク構成情報の一部であるので、これもネットワーク構成が定まれば定まります。よってネットワークの構成とジョブ数が定まればも定まります。よって
で定義するもネットワークの構成とジョブ数によって定まる数になります。この式を変形すれば、
となります。これを用いると
よって
- ・・・・・(9)
式(9)(7)(8)を式(6)に代入すると
よって
- ・・・・・(10)
ここで
とおけば
- ・・・・・(11)
はネットワークの構成とジョブ数によって定まる数であり、または
の意味ですからとによって定まる数なので、もネットワークの構成とジョブ数によって定まる数となります。
式(11)を見ると閉鎖型ジャクソンネットワークは個々のステーションをM/M/m待ち行列と考えた場合の状態確率を掛け合わせたものに、定数を掛け合わせたものになっています。これが閉鎖型ジャクソンネットワークの積形式解です。ただし、定数は1ではありません。定数は全ての状態の確率の和が1になるように定められます。
そして、この定数を求めるのが大変そうです。