また、行き詰ってしまいました。

閉鎖型ジャクソンネットワークが積形式解を持つことを示すことが出来たところで、また、行き詰ってしまいました。
2008年1月25日より待ち行列ネットワークへの助走を始めてから、いろいろなことが分かってきましたが、実際の工場運用に役立つ洞察はあったかというと、なかなかそのようなものは無かったように思えます。そのことが私を憂鬱にさせます。
こういう時は今までの経過を振り返ってみましょう。こんな成果を得ています。


では、ここから工場運用に役立つ洞察として何が引き出せたのでしょうか?
QNAからは、工場全体のスループットサイクルタイムの関係が(厳密な式では表せないにしても)大体の傾向として把握することが出来、そこから以下のようなグラフを根拠付けることが出来ます。

    • この点をもう少し述べたほうがよさそうですね。

さらに、変動を削減することで工場のサイクルタイムを減らすことが可能であることを示すことが出来ますが、これはまだ、きっちり述べていませんでした。


閉鎖型ジャクソンネットワークの解析からは、TOCのDBR手法の考え方である

が工場のサイクルタイムを減らすのに有効であることを示す一つの例を提供することが出来ました。(ここから、一般の構成の工場についてプルを導入することの効果を示したくなるのですが、これはうまくいきそうにもありません。)
さらに、ジャクソンネットワークではなく、装置の処理時間が一般の分布の場合にどうなるのか、示すことが出来ません。というのは、QNAを閉鎖型ネットワークに適用してよいのかどうか、私にはまだ分かっていないからです。また、一般のプルについて、どうモデル化したらよいのかも分かりません。


こうやって書いていくと、プルについてもう少し調べたほうがよいかもしれません。