1.5.3.待ち行列ネットワーク・モデルと待ち行列理論:Quantitative System Performance

1.5.2.待ち行列ネットワークとシミュレーション」の続きです。

1.5.3.待ち行列ネットワーク・モデルと待ち行列理論


 待ち行列ネットワーク・モデル化は、コンピュータ・システムのモデル化のために選択され特殊化された、待ち行列理論の技術の小さな部分集合とみなすことが出来る。
 待ち行列理論の多くは複雑な特徴をもつ単一サービス・センターを用いて複雑なシステムをモデル化する方向を指向している。これらのモデルを解析するために洗練された数学的技術が強調されている。比較的詳細な能力尺度が得られている。例えば平均に対して分布が得られている。
 待ち行列ネットワーク・モデル化は複雑な特徴を持つ単一サービス・センターよりもむしろ単純な特徴を持つサービス・センターのネットワークを使用する。そのメリットは応用領域がコンピュータ・システムに限られているという事実に起因している。精度と効率の間の適切なバランスを持って意味のある能力尺度を得るために待ち行列のネットワークの適切な部分集合を選択することが出来、評価アルゴリズムを設計することが出来る。これらのアルゴリズム待ち行列理論の言語よりもむしろコンピュータ・システムの用語に基づいたインタフェースを持ってパッケージ化することが出来、その結果、これらのアルゴリズムの適用を成功させるのにアルゴリズムの背景となる理論について最小の理解しか要求しない。