20.3.複数クラス・モデル:Quantitative System Performance
「20.2.単一クラス・モデル」の続きです。(目次はこちら)
20.3.複数クラス・モデル
我々は個のサービスセンターと種類の客クラスを持つモデルを考察する。複数クラス・モデル内のサービスセンターが負荷依存の振舞いを示す2つの仕方がある。
- より簡単な形式は、全てのクラスの処理レートがそのセンターでの客の総数の関数として同一の仕方で変化するというものである。例えば、特定のセンターが(任意のクラスの)客を4つを持つ時のそのセンターでのクラスの処理レートが、そのセンターが2つの客を持つ時のクラスの処理レートの1.5倍であるとしよう。すると負荷依存のこのより簡単な方式は、そのセンターが4つの客を持つ時のクラスの処理レートが2つの客を持つ時のそのレートの1.5倍であることを要求する。
- 負荷依存のより複雑な形式は、FESCの実装のために要求されるが、クラスの処理レートが互いに独立に変わり、センターでの客の総数のではなくてそこの客の実際のミックスの関数であることを許す。(この場合、処理センターは第8章で検討した仮想的な合成キューイング規律を用いてスケジュールされる。)
負荷依存の最初の形式から始めよう。処理レートはクラス客が仮に単独で処理中であり(つまり、他のクラスの全ての客が処理中ではなくて待っており)そのセンターに全部で個の客が存在した場合のセンターで完了するレートを示す。(やはり、これらは1訪問あたりのレートである。) 負荷依存のこの形式について、負荷独立MVAへの修正は単一クラスの場合に用いた修正の単純な拡張である。モデルの個体数がであるとしよう。するとがモデル内の客の総数である。次に負荷依存センターについてステップ1と3を以下で置き換える。
1’。負荷依存センターでの滞在時間を計算する。
- ただしは個々のクラス客がセンターを訪問する回数である。
3’。負荷依存センターについての待ち行列長分布を計算する。
- について
- について
さて負荷依存の2番目の形式を考察しよう。そこでは個々のクラスの処理レートがセンターに存在する個々のクラスの客数に依存しているのであった。(セクション8.4で説明したように、レートのあるそのような集合のみが有効である。詳細はそのセクションで見ることが出来る。)
がモデルの客個体数であるとし、がセンターでの客個体数であるとしよう。ただしはセンターでのクラス客の数である。センターでのクラスの負荷依存処理レートはで表される。負荷依存のより簡単な形式の場合と同様に、このタイプのセンターについてのMVAアルゴリズムは負荷依存アルゴリズムのステップ1と3の新しい式への置き換えを含む。1’。負荷依存センターでの滞在時間を計算する。
- ただしは個々のクラス客がセンターを訪問する回数である。
3’。負荷依存センターについての待ち行列長分布を計算する。
- について
- について
「20.4.プログラムの実装」に続きます。