核時計零時1分前(つづき)

やっと読み終わった。

暗黒の土曜日(1962年10月27日)に突入してからは記述にスピード感が増してどんどん読み進むことが出来た。エンタテイメントとしてもよい出来だろう。語りのおもしろさに引き込まれながら同時にいろいろと考えさせられた。


このようなケーススタディは語り継がれていかなければならないと思う。核兵器の存在する現代において人々がどのようなことに気をつけておかなければならないか、どのようなことが起こり得るか、人間とはどれだけミスし易いものなのか、早急な判断がどれほど危ない結果になり得るか、それにもかかわらず一旦決心したらどれだけ速やかに核ミサイルが発射可能なのか、世界全体がどれほどもろい均衡の上に成り立っているのか。