10.10.演習:Quantitative System Performance

10.9.参考文献」の続きです。(目次はこちら

10.10. 演習


1.

  • セクション10.2の例は、1つのCPUと5つの均等に負荷をかけられたディスク装置と約65%の稼動率の1つのチャネルを含んでいる。空き空荷チャネルは性能問題を表している。第2のチャネルがシステムに追加され、5台のディスクのうち2台がそちらに移るとしてみよう。
  • a.
    • ディスクが回転位置センシング機能を持っていないとの仮定の下にシステムのスループットを見積もるためにセクション10.2の繰返し技法を用いよ。新しい構成での実効ディスク・サービス要求時間のチャネル競合要素を、単一チャネル構成について表10.1で示した競合要素と比較せよ。
  • b.
    • RPSディスクの仮定のもとで同じ計算を実行せよ。あなたの結果を表10.2に示す結果と比較せよ。


2.


3.

  • 全てのディスクが1個のトラック・バッファを持っているような新しいディスク技術を考察しよう。I/Oサブシステムの単純なチャネル/ディスクの見方を仮定し(つまり、他のパス要素を無視して)ておき、ディスクは以下のように動作するものとする。リード動作を実行する時、シークと最初のレイテンシーはチャネルと独立に実行される。読むべきデータがヘッドの下に回転してやってきた時に仮にチャネルがアイドルであるならば、ディスクはチャネルのコントロールをし、データ転送を実行する。データが使用可能になった時に仮にチャネルがビジーであれば、トラック全体はディスクのバッファにコピーされ、そのディスクはFCFSの仕方でチャネルを待つことになる。チャネルが使用可能になった時にデータはバッファから転送される。ライト動作を実行する時、バッファは使用されない(つまり、ディスクは標準RPSデバイスとして動作する)。
  • a.
    • 実効ディスク・サービス時間の式を与えよ。どのような入力パラメータが必要であるか?
  • b.
    • このディスク技術をモデル化するための(繰返し)近似技法を記述せよ。


4.

  • retries_k(デバイスkが要求するリトライの数の平均))の式を導出する際、我々は、再コネクト試行が失敗する確率はそれまで行った試行の数と独立であると仮定した。しかし、実際には2回目とその後の試行が失敗する確率は最初の試行が失敗する確率よりも若干大きいらしい。
  • a.
    • これはこの章で説明した手続きについて、システム応答時間を過小評価する傾向にあることを示しているのだろうか、それとも過大評価する傾向にあることを示しているのだろうか?
  • b.
    • 2番目以降の試行について再コネクト試行失敗の確率が最初の試行についてよりも10%高いことをあなたが知っているものとしよう。必要なリトライの数の平均についての式を与えよ。
  • c.
    • 実際には、無制限の数の再コネクト失敗は可能ではない。ある決められた数の失敗の後、ディスクはチャネルを待ち、望むデータのヘッドとの相対位置にかかわらず可能な限りすみやかに再コネクトする。これはこの章で説明した手続きについて、システム応答時間を過少評価、それとも、過大評価する傾向を示しているのだろうか? これは(a)についてのあなたの答が示す影響を増幅するだろうか、それとも、縮小するだろうか?


5.

  • この章で採用した複数要素I/Oパスをモデル化するための複雑な方法は2つの理由から必要であった。第1に、1つのジョブが同時に2つ以上のパスを使用する可能性がある。そのような同時リソース占有は分離可能待ち行列ネットワークによって直接にモデル化することが出来ない。第2に、測定ツールはしばしばI/Oパス要素の使用について充分な情報を提供しない。
  • a.
    • 複雑なI/Oサブシステムをモデル化する際、どのような種類の測定情報が役に立つであろうか?
  • b.
    • そのような情報を活用するためにはこの章で与えられた手続きをあなたはどう修正するだろうか?


第11章 プロセッサ」に続きます。