12.4.センターの記述:Quantitative System Performance

12.3.客の記述(2)」の続きです。( 目次はこちら

12.4. センターの記述


 待ち行列ネッチワーク・モデルのサービス・センターはシステム内の渋滞や遅れの顕著な地点に対応している。サービス・センターの集合毎にシステム・リソースを表現する多くの方法が存在する。ここでは最も広く受入れられている方法のみを提案する。それは多数のモデル化スタディにおいて成功を証明してきた。
 単一CPUと密結合マルチプロセッサについて、待ち行列ネットワーク・モデル内でCPUを表現するために単一のサービス・センターが使用される。疎結合マルチプロセッサはプロセッサ毎に1つのサービス・センターを含むことによってモデル化される。フロント・エンド通信プロセッサとバック・エンド・データベース装置もまた別々のサービス・センターとして表現されるであろう。
 ディスク・サブシステムの表現はさまざまな仕方で行うことが出来る。(第10章の議論を参照。) 多くの要素が個々のディスクI/O動作に含まれている。しかし、最も成功が証明されてきたモデル化方法は個々のディスクを表現するために1個のサービス・センターを使用することである。他のI/Oサブシステム要素による渋滞は個々のセンターについての適切な実効サービス要求時間を計算することによって表現される。
 他の周辺デバイスはディスクよりももっと単純に表現出来る。テープ・デバイスはチャネルに独立な動作が出来ないので、1つのチャネル上のテープ・デバイスの群は単一のサービス・センターによって表現出来る。センターでのサービス要求時間はチャンル使用率のみを用いて決定出来、個々のテープ・デバイスを無視される。
 待ち行列ネットワーク・モデルを構築する際にユニット記録装置は通常無視される。これは、スプーリングがユニット記録装置を非同期に使用するので多くのシステムにおいて正当である。同様に、端末コントローラは通常表現されない。もし通信フロント・エンドでの遅れが特定のスタディにおいて重要であると考えられるならば、特別な方法を使用しなければならない。これは、従来の中核サブシステムモデルが評価されるような階層的モデルを含み、通信による遅れは、中核サブシステムを表現するFESCを含む高レベル・モデルで表現される。


12.5.サービス要求時間」に続きます。