13.2.3.作業負荷要素の数の変更:Quantitative System Performance

13.2.2.作業負荷要素の特性の変更」の続きです。(目次はこちら

13.2.3.作業負荷要素の数の変更


 システムからある作業負荷要素を取り除くことの主要効果は対応する客クラスを削除することでモデル内に容易に表現される。その結果、さまざまなデバイスでの動作が減少し、それに応じて残りの作業負荷要素の性能が改善する。
 同様に、作業負荷要素の追加の主要効果は新しいクラスを追加することで表される。その結果、さまざまなデバイスでの動作が増加し、元々の作業負荷要素の性能が悪化する可能性がある。もちろん、新しいクラスの負荷強度とサービス要求時間は決定され指定されなければならない。似たようなアプリケーションが若干の実装で類似のハードウェアとソフトウェアの構成で稼動しているならば、測定されたサービス要求時間を用いることが出来る。測定出来ない新しいアプリケーションについては、サービス要求時間を見積ることはずっと困難である。この問題は第14章で扱われる。
 作業負荷要素の削除と追加の両方は、デバイスの混雑の変化よりも重要性は低いが、それでも性能にかなりの影響を与え得るような多くの効果を持つ。作業負荷要素が削除される場合、メモリは残りの要素への割付が可能になる。これを表現する方法を決定するには、システムの運用方針の知識が櫃欧である。ある要素が追加される時、他の要素の犠牲のもとにメモルを獲得することが必要であろう。やはり、システムの知識が必要である。
 いつものように、可変オーバヘッドの領域では副次効果が発生する。これらはセクション13.5で考察される。
 作業負荷要素の数の変更をモデル化することは同じOSを用いている同じアークテクチャのいくつかのマシンから成る複数メインフレーム実装において特にメリットがある。そのような環境ではキャパシティ計画の大部分が、作業負荷要素をマシンに割り付けるさまざまなやり方の結果としてもたらされる性能を予測することを含む。1つのシステム上であるクラスについて測定したサービス要求時間は、既知のスピード率を用いて、他のシステム用に変換することが出来る。複数メインフレーム環境でのキャパシティ計画の例はセクション2.2で考察された。