今年も相変わらず、読む人の限られるこの話題を続けます。人気なくってもだいじょうぶだいっ! 好きなこと書いていくぞおっ!
(冷静に戻って・・・・)GI/G/sの平均待ち時間の近似式
- ・・・・(1)
の根拠について、現状、私が理解しているものをここに挙げておきます。これだけでは式(1)を根拠づけるには弱いことは分かっていますが、今のところ私にはこれだけしか理解出来ておりません。
根拠1:到着過程がポアソン過程の時に式(1)はリー・ロントンの近似式に一致する。
- 到着過程がポアソン過程の場合、つまりM/G/s待ち行列の場合、ですから式(1)は
- となり、リー・ロントンの近似式に一致します。リー・ロントンの近似式の根拠については「リー・ロントンの近似式を根拠づける試み(1)」から「(10)」にかけて記述しました。
根拠2:s=1の時に式(1)はKingmanの近似式に一致する。
- の時には式(1)は
- ただし
- は平均処理時間
- ただし
- になってKingmanの近似式に一致します。Kingmanの近似式の根拠については「Kingmanの近似式の導出」に述べました。
根拠3:式(1)は重負荷定理の結果を満足する。
- 重負荷定理は
- ・・・・(2)
- を主張しますが、式(1)をこの左辺に適用すると
- となりますが
- ・・・・(3)
- なので結局、式(2)が成り立ちます。重負荷定理については「拡散近似(8)」を参照して下さい。
上の根拠1〜3を満たす式は式(1)に限らないのですが、式(1)が一番自然な形であることは確かです。