第8章終了

Manufacturing Systems Modeling and Analysis

の第8章「WIP Limiting Control Strategies(WIP制限制御戦略)」を終了しました。いくつか自分の知らない技法を学ぶことが出来ましたが、それらの技法の根拠がこの本には記述されていません。この本ではそれらの技法について参考文献を挙げているだけです。この点が不満です。
いよいよ最後の章である第9章「Serial Limited Buffer Models(直列有限バッファ・モデル)」を読み始めました。これはかんばんシステムをモデル化したものです。しかし、最初のページを読んでいていくつか失望しました。「かんばん」と言っても、直列のシステムしか扱っていないこと、さらに、ワークステーションに装置は1台に限ることが最初に書かれています。これでは半導体ファブラインのような複雑な工場を扱うことが出来ません。やはり、工場の解析的なモデルは適用範囲に大きな制約があるのでしょうか? 少なくとも現時点では、あまり一般的な工場には適用出来ないのでしょうか? だとすれば、この工場統計力学を組み立てることにも悲観的になってしまいます。かんばんシステムの一般理論がないわけですから。
そうは言っても、悲観するのはこの本を読み終わってからにします。