Excelを使った連立一次方程式の解き方

ここではExcelを使って、連立一次方程式を解く方法を紹介します。例として、以下の連立一次方程式を取り上げます。

  • x+y+z=0
  • 2x+y+z=1
  • x+y+2z=-1

この連立一次方程式の左辺の係数をExcelに行列の形で書きます。

次に右辺をExcelに書きます。


ここで、連立方程式を解く原理を説明します。この左辺の係数の行列をAで表すことにします。つまり

  • A=\left(\begin{array}1&1&1\\2&1&1\\1&1&2\end{array}\right)

です。さらに、右辺をCで表すことにします。つまり

  • C=\left(\begin{array}0\\1\\-1\end{array}\right)

です。また、

  • B=\left(\begin{array}x\\y\\z\end{array}\right)

とします。すると上の連立方程式

  • AB=C・・・・(1)

と表すことが出来ます。式(1)の両辺にA逆行列A_{-1}を掛けると

  • A^{-1}AB=A^{-1}C

よって

  • B=A^{-1}C・・・・(2)

になります。よってA逆行列を求め、それとCを掛け算すればx,y.zの値を求めることが出来ます。さて、これを実際にExcelを使ってやってみましょう。


左辺の係数の行列の逆行列を、Excelの機能を用いて計算します(操作の詳細は「Excelを使った逆行列の求め方」を参照して下さい)。

解を表示する場所を示すために下のように「x」「y」「z」を入力します。

「x」「y」「z」と書いた右横に、逆行列と右辺を掛けた結果を表示させます(操作の詳細は「Excelを使った行列の掛け算(1)」を参照して下さい)。

ここから

  • x=1
  • y=0
  • z=-1

が解であることが分かります。