Whitt教授の「Approxomations for the GI/G/m queue」の翻訳(18)
原文は
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3. 待ちの確率
このセクションでは待ちの確率の近似を開発する。セクション3.1ををに関係付けることと、我々のについての近似が対応するの近似を生成するのに用いることが出来るかを示すことから始める。セクション3.2では基本戦略を説明し、モデルとモデルの背景を与える。セクション3.3ではモデルにおけるの近似を開発し、セクション3.4ではそれをに拡張する。正確な値との数値比較はセクション3.5で行う。
待ちの確率についての私の近似は、SeelenとTijms (1984)によって提案された、客が待たなければならないとした場合の条件期待待ち時間、、の近似と組み合わせることによって、期待待ち時間の新しい近似をもたらす。一方、私の2つの近似はによって期待条件待ち時間のもうひとつの近似をもたらす。
3.1. 2つの関連する混雑尺度
ここでは待ちの確率、、つまり、(定常状態での)到着した客がサービスを始める前に待たなければならない確率、に注目する。これを、全てのサーバが任意の時刻にビジーである確率、、対応する連続時間確率過程の定常状態確率と区別する。ポアソン到着は時間平均を見る(Wolff 1982)ので、モデルではこれら2つの混雑尺度は一致するため、についての我々の近似はについても同じように適用出来るが、非ポアソン到着過程についてはそうはいかない。そのほかの点ではに注目する。
KraemerとLangenbach-Belz (1976)はの場合のについての良い近似を開発した[Whitt 1983a, 公式(48)]。またの場合(正確)である。、、の場合、はの変化につれてそれほど変化しない(表12)ので、以前開発されたの場合のについての近似はの場合のモデルにおける比の近似を導くことが出来る。よって、この比の近似を使って、についての私の近似はにおけるの近似をもたらす。
表12
Seelen、Tijms、van Hoorn (1985)によるいくつかの待ち行列についての比の正確な値