坤 六二

直・方・大なり。習わざれども利(よ)ろしからざるなし。

私には何だか「直・方・大」というと大きな立方体があるような幾何学っぽいイメージが湧きます。「直・方・大」の意味は解釈が難しそうです。岩波文庫の「易経

易経〈上〉 (岩波文庫)

易経〈上〉 (岩波文庫)

では「直」は「順直」、「方」は「方正」、「大」は「盛大」と解釈していますが、「順直」も「方正」もあまり聞かない言葉です。私は「坤」が大地を象徴するので、「直・方・大」は大地の性質であると解釈します。「利(よ)ろしからざるなし」は二重否定で「とても良い」ということ。何かを習うことがなくてもとても良い結果が得られるのは、その人の性格が大地(大陸の広大な平野)のように広々としているからだ、という意味に採りました。